電気設備工事での事故事例5選。高圧電線だけじゃない。現場での重大事故!

こんにちは、今回は私が現場で体験したり、実際に見たり聞いたりした危険な場面をお話しさせていただき、工事に携わる人たちの注意喚起していければと思います。
現場で実際に起こったお話
目次
自分に起こった危険な状況
ブレーカーの誤操作で感電
これは実際に自分が体験した、感電事故になります。
感電といってもちょっとしたものでしたので大事には至りませんでしたが、感電は少し間違えば死に至るので十分注意しましょう。
私が施工した結果を写真に残すため、施工後の場所へ行き施工写真を撮っていたのですが、配線の結合部分の写真を撮影していた際に誰かが間違ってその回路のブレーカーを投入してしまったのです。
その際に私が触れていた箇所に刺されたような痛みが走り、ほんの一瞬ですが感電しました。
触れていただけでよかったですが、もし掴んでしまっていたら話すことができなくなっていたと思うと恐ろしいです。
天井裏から危なく落下しそうになった
天井裏で施工状況を確認して回っていたのですが、天井裏には数多くの設備が張り巡らされていてあたりがとても見にくい状態でした。
見て回っている途中で、とても大きいサイズの空調ダクトが通っていたのです。
その反対側へ向かう必要があったため、そこを乗り越えて反対側へ降りたその時・・・
そこにあったのは口を開けたままの点検口だったのです。
乗り越えて足が着くと思っていた状態だったので、いきなりすっと点検口から足が落ち、一瞬にしてやばいと感じました。
自分がその時に上っていたところは高さ6mの高天井の部屋の天井裏でしたので、落ちてしまったら軽いけがでは済みません。
危うく落下してしまうところだったのですが、たまたまその点検口の近くまで高所作業車で作業をしに来ていた別の業種の作業員がいたため偶然にも下から支えてもらうことができ、落下せずに済みました。
大げさではなく命の恩人です。
実際に現場で見た事故
分電盤での短絡事故
あまり電気に対する知識のない他業種の作業員の方が、作業をするために仮設の分電盤から電源を取ろうとしておられました。
分電盤の中の端子部分にドライバーを当てて、接続のためにねじを外しておられました。
私たち電気工事を行っている立場からすると、電気が止まっていない状態でそんな作業をすることは危険極まりないのですが、その方はそういった知識がなかったのでしょう。
電気が来ているのにそのままドライバーを当てておられましたが、手元が狂ったのでしょう、分電盤の内部をドライバーで短絡させてしまったのです。
その瞬間、ものすごい火花が飛び散り軽くやけどをされてしまいました。
短絡してしまったところは、ドライバーも分電盤も溶けてしまっていました。
それくらいで済んでよかったと思います。
事故といえば転落事故
様々な現場での事故の中で、一番可能性が高く危険といっても過言ではない事故が転落事故です。
名前の通り高いところから落ちる事故になるのですが、私が直接見たのは架台といわれるとても大きな装置の周りに設置されている歩行用の通路のようなところで起こった事故になります。
架台の1段目で現場を見て回っていたのですが、奥の方で大きな音がして見に行ってみると何人かの人だかりができていました。
その中に倒れこんで動かない人がいました。
周りの人たちの話を聞くところ、課題に空いていた開口部の存在に気付かず、そこから落下してきたとのことでした。
怪我をしている場合、むやみに動かせないため、すぐにゼネコンの担当者に連絡をして救急車が呼ばれました。
その後のお話で、幸い直接地面に落下したわけでなく、周りにあった装置にぶつかり落下の衝撃が小さくなったようで、ちょっとした怪我だけで済みましたが、こちらも一歩間違えば死んでしまう事故になります。
同じ会社内で起こった重大事故
間違って高圧電線を切断
GWやお盆、年末年始などの長期の連休のときは、電気設備をすべて止めてメンテナンスを行うというシャットダウン工事というのが行われます。
その工事の中で、古くなってきた高圧電線を引き直すという工事が行われました。
実際に建物のすべての電源を止め、新しいケーブルを引き直し無事に電源を復旧することができました。
あとはもともとあったケーブルを回収して片づけをするだけです。
撤去するケーブルは長いままだと扱いにくいのである程度の長さに切断していくのですが、そこで確認を怠り、新しく敷設したケーブルを切断してしまったのです。
当然ながら建物すべての電気が落ちてしまい、大きな損害を出してしまいました。
高圧のケーブルを切るなんてことをしたら、ほぼ間違いなく死亡災害につながるのですが、この時は本当に不幸中の幸いでケーブルカッター地面に触れていて、電気が直接切った人に向かわずにすみました。
最後に
現場での事故というのは無くなることがありません、今回お伝えした内容はどれも大きなものにはなっていませんが死亡災害も少なくはありません。
実際に工事をされている方は十分注意することを心掛けてお仕事をしましょう。
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