電気工事には必要な資格!電気工事士には第一種と第二種があります。
電気工事士を名乗るには資格が必要
目次
電気工事士の資格
一般的に電気工事士というと、電気系の工事をしていれば当てはまりそうな感じがしますが、実際のところ電気工事士と呼べる人はきちんと資格を持っている人だけになります。
資格のない方も現場にはおられますが、そういった方は正式には雑工と呼ばれサポート係になります。
電気工事に該当する仕事をこの雑工の人がやってはいけないという決まりがあるので、資格を持った人が作業すべきところも多くあります。
厳密にいえば、現場の方々は資格がなくても周りの人から教えてもらい、経験を積んでいくことでできるようになるので、雑工の人でも資格者以上に仕事ができる方もいるのですが、表向きはやっていないことになっています。
私は施工管理ですので実際に作業することはないのですが、管理の立場上、資格を持っている必要がありましたので、第一種の電気工事士を取得しております。
ですが、当然ながら工事は全然できません。
ペーパードライバーのようなものですので、資格があるだけですね。
現場には必ず資格を持った作業員が必要となるので、電気工事をされる方は資格を取るようにしましょう。
さらに雑工として現場での経験を積むのも大切だと思います。
電気工事士の資格の種類
もうすでに少しお話にも出てきていますが、電気工事士の資格の種類は
・第一種電気工事士
・第二種電気工事士
この二つになります。
難易度としては、第二種よりも第一種の方が難しく合格率も低めです。
それぞれの合格率
・第一種が30%前後
・第二種が50%前後
となっています。
資格ごとのできることの違い
第二種電気工事士ができる工事については「一般電気工作物」となっております。
一般ということですので、小規模のお店や住宅などの電気工事をすることができます。
第一種電気工事士は第二種で施工できる範囲に加え、工場やビル、大型商業施設などの工事も可能です。
小さな電気屋さんとして働くのであれば第二種でも十分だとは思いますが、私が施工管理する現場はほとんどが大型な施設ばかりですので、そういった現場では第一種を持っているかどうかが判断の基準になってきてしまいます。
ですので、取れるのであればぜひ第一種の電気工事士を目指してください。
それぞれの取得方法について
第一種電気工事士と第二種電気工事士は筆記試験と実技試験の両方があります。
まず筆記試験が先に行われ、筆記試験を合格した方のみ1か月半くらいあとの実技試験に臨むことができます。
まずは筆記試験から
筆記試験では、第二種は
- 電気に関する基礎理論
- 配電理論及び配線設計
- 電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
- 電気工事の施工方法
- 一般用電気工作物の検査方法
- 配線図
- 一般用電気工作物の保安に関する法令
第一種はそれに加えて
- 電気応用
- 蓄電池・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備
- 自家用電気工作物の検査方法
- 発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性
- 自家用電気工作物の保安に関する法令
これらも試験範囲に入ってきます。
ペーパードライバーのようなものですので、資格があるだけですね。
私が取得した際に第二種の試験問題も見てみたのですが、感想としては第二種であっても問題の難易度はそこまで変わらないように思いました。
それでも第一種の方が合格率が低い理由としては、試験範囲が広いからではないかと思います。
次はいよいよ実技試験!
筆記試験に無事合格したら、次は実技試験の受験票が送られてきます。
この実技試験なのですが、実は出題される内容が事前に公表されており、あらかじめ練習することができるのです。
パターンとしては第一種で10パターンあり、その中のひとつを試験の際に実際にやるという形になります。
なので比較的簡単です・・・といいたいところなのですが、実際はそういうわけでもありません。
出題内容はほぼ同じなのですが、若干問題が変更されているという罠が仕込まれているのです。
その変更をうまく理解できないと出題と違うことをすることになり、一発で不合格となります。
こういった一発で不合格になるものを重大欠陥といい、そのほかに軽微な欠陥というものもあります。
軽微な欠陥であっても3つあると不合格になるのです。
意外とこの軽微な欠陥というのが、うっかりしたときにできやすく不合格になりやすいのです。
具体的には
- 寸法が少し長いor短い
- ケーブルに少し傷がついている
- ケーブルの圧着が曲がっている
こういったことでNGになるので、結果が出るまで分からないものです。
無事合格したら有資格者!?
第二種電気工事士試験に合格したら晴れて電気工事士デビューです。
ですが、実は第一種電気工事士は実務経験が必要で、合格した認定書と実務経験を示した書類を提出することで免状が交付されるのです。
必要な実務経験は大学で指定の学部を出ていれば3年で済みます。
それ以外の方は5年の実務経験が必要なので、なかなか第一種電気工事士の免状はもらえないのです。
でも、試験さえ受かってしまえばあとは働くだけでOKなので、交付できるようになるのを楽しみに待ちましょう。
実務経験証明書は、勤務している会社から出してもらえるので覚えておいて下さい。