前回の記事で、ハウスメーカーに就職したら関わる仕事についてご紹介しました。今回は、その中でも取り上げられていたCADオペレーターについて詳しくみていこうと思います!
CADってなに?
CADというのは、Computer aided designの略称で、コンピュータを使って設計することができるツールのことを指します。一口にCADと言っても、様々な種類のものがあります。コンピュータがこれほど人々に利用されるようになる以前は、やはり人の手によって設計が行われていました。家の設計もそうですし、産業用機械などの設計も同様です。しかし今日では、コンピュータによってすべての設計業務をこなせるようになったのです。
CADの種類
CADには種類があります。2次元図面を作成するための2DCADと3次元モデルも作成できる3DCADが主な種類です。職種や、設計する対象によって使分けられていますが、3DCADは設計対象の3Dモデルを作成できると同時に、平面図も作成することができるので重宝されています。
これとは別扱いとなるのが、製造業向けCADや建築業向けCADです。それぞれの職種に合った、必要な機能を搭載しているのがこれらのCADです。今回は、建築業に関わるCADについて触れていくことにしましょう。
建築業用CAD
建物の建築のために必要なのは2DCADのような気もしますが、今は3DCADも積極的に使われています。建物の3Dモデルを作ることができるので、模型の作成を削減することができます。建築用CADソフトとして最もメジャーなものは、「AutoCAD」というソフトです。このソフトは、2Dだけでなく3Dにも対応しており、8000種類以上の建築オブジェクトやスタイルを使用することができるので、とても汎用性が高く、使い勝手が良いことで有名です。
CADオペレーターの仕事
さて、前回の記事の中でも触れましたが、CADオペレーターという仕事があります。これはどのような仕事なのでしょうか?
https://youtu.be/QErfPw2pFnQ
CADオペレーターというのは、基本的にCADの操作を行う人のことを指します。動画では、設計技術者の指示に従いながらCADに図面を入力しているということがわかりますね。ハウスメーカーでのCADオペレーターも、設計士が設計したものをCADに入力してデジタル化するという仕事が主であることが多いです。それなら、設計士が最初からCADを使って入力すればいいのでは?と思われるかもしれませんが、そういった人ももちろんいます。しかし、ここを分業にすることによって設計士が一つの案件にかける時間を削減できるというメリットもあるのです。
CAD設計士という仕事もある!
建築業や土木関係の仕事では、今では当たり前のようにCADが使われています。当然、設計に携わる人も、今は大学や専門学校でしっかりCADを学ぶことでしょう。CADを使って設計を行うのが当たり前の時代なのです。さて、こうなってくると本当にCADオペレーターは必要ないのでは?と思わざるを得なくなってきますね。CADオペレーターとCAD設計士に違いはあるのでしょうか?
まず、CAD設計士の仕事は「設計」です。どちらかというと、建築に関する知識と技術を兼ね備えた設計のプロなわけです。この設計を行うためにCADを利用します。これに対して、CADオペレーターはCADそのもののプロになります。したがって、建築に関する知識や技術を重視するのではなく、CADでいかにわかりやすく適切な図面を書くかというのが仕事になります。CADの操作さえできれば、元の図面を基にして、誰にでもできる仕事となるわけです。
先ほども申し上げた通り、その両方を兼ね備えて自分で全部できてしまう設計士ももちろんいます。こうした違いから、CADオペレーターよりもCAD設計士の方が圧倒的に収入も多くなっています。
このようにして比べてみると、CADオペレーターは建築の知識を必要としないということが特徴となりますね!
どうやってCADオペレーターになるの?
基本的には、まずCADの知識と技術が必要となります。大学で学ぶ場合は、建築関係の学科を選ぶとCADを学ぶことができる可能性が高いです。あるいは、工学部や理工学部の中で学ぶことのできる場合もあります。ただし、学校によってはCADを全く扱わないというところもあるので、そこはしっかり調べる必要があります。
あるいは、専門学校で学ぶという方法もあります。専門学校の場合は、CADによる製図を専門とした学校がありますので、そこに行けば間違いなくCADの知識と技術を身に着けることができるでしょう。また、場所にもよりますが高専などもCADを学べる場合があります。
既に社会人として活躍している方で、CADオペレーターへの転職を考えている方の中には、独学でCADを学ぶ場合もあります。この場合は、民間の試験や検定を受けて資格を取得し、転職する場合が多いようです。これらの資格に関してはいくつか種類がありますので、別記事で詳しくご紹介したいと思います!
まとめ
CADオペレーターというのは、CADさえ扱うことができれば誰にでもできるという敷居の低さが特徴的です。もちろん、そのためにはしっかりと知識と技術を身につけなければなりません。しかし、年齢や性別に囚われることなく活躍できる職種なので、派遣やフリーランスといったそれぞれの実態に応じた働き方で活躍することも容易なのが魅力的です。給料自体はそこまで高いとは言えませんが、こうした形で建築業に関わるというのも面白いかもしれませんね!