電気工事になくてはならない測定機器たち
電気工事では測定機器は必須です
こんにちは、今回の記事では電気工事をするうえで、必須といえる測定機器についてお話していこうと思います。
電気工事の施工管理をするうえで、実際に施工したものを目で見て確認することは必須項目なのですが、それ以外にも目に見えない数値などもきちんと確認していく必要があります。
確認が不十分な場合、ごくまれにですがお客様の機器に異常な電圧がかかってしまい壊れてしまうことにもなります。
お客様にとっては規定通りの電気設備が100%できていることが当然ですので、1人だけでなく、何度もチェックを怠りません。
そういった場面で活躍するのが測定機器類なのです。
電気工事で使用する測定機器類
検電器
検電器とは電線に電気が帯びていることを知らせてくれる簡易的な機器になります。
具体的な値がわかるようなものではありませんが、常々電気の危険の近くで作業する人にとってはなくてはならない必需品になっています。
検電器の種類としては、はく、ネオン式、風車式、電子式などがあります。
電子式は電池が必要な検電器ですので、現場の朝礼の時に検電器チェッカーを使用してちゃんと使えることを確認する作業を毎朝行っています。
検相器
電気の中でも単相といわれるものと、3相というものの2つがあります。
単相は照明やコンセントなどに使用され、3相はモーターなどの発動機の動力として使用されています。
単相の場合は電気の位相というものを気にする必要がありませんが、3相の場合、各相のならびを間違えるとモーターが逆回転を起こしてしまうため、各相が正しくつながっているかを確かめる必要があります。
この相を確かめることができる機器が検相器になります。
直接、端子部分にあてるものもあれば、ケーブルにクリップを挟んで確認するものもありますので、使いやすい方を使用しましょう。
照度計
照度計とは光の強さを測定する機器で、現場では照明器具や非常用照明の明るさを確認するために使用します。
照度はlx(ルクス)で表示されます。
照度測定については、事前に各部屋の照度計算なども実施しておきますが、その値通りに照度が確保できているかどうかを
確認することが必要になってくるのです。
照度測定はその数値を記録に残し、報告書として提出する必要があるのできちんとした形にしなくてはなりません。
ですが、照度については図る高さや照明の当たる角度などによって、ブレが大きいため報告書に記載する場合はちょうどいい値になるように、調整することもあります。
クランプメータ
クランプメータは電流が電線にどの程度流れているかどうか測定するための計測器のことです。
形状としては、洗濯バサミのようなもので電線を挟み込むだけで、そこに流れる電流を測定することができます。
その仕組としては、電線に電流が流れるとその周りに磁界の変化が生じます。
その磁界の変化を確認することで、電流値を測定することができるのです。
幹線と呼ばれる太いケーブルには多くの電流が流れるのですが、ケーブル1束3本でそれぞれの電流を測定すると流れる電流に差があることがあります。
同じ系統のケーブルの中で、電流の流れ方に偏りがあるのはよくありませんので、設計段階から流れる電流量を計算しておき、その数値と大きく値が違わないかを確認するためにクランプメータを使用しています。
テスタ(回路計)
テスタは電圧や電流を測定できる計器になります。
電気工事において、電圧や電流の測定は必須ですので、説明不要の計器です。
導通確認も取ることができるので、配線がきちんと繋がっているかどうかも合わせて確認することもできます。
デジタルのものとアナログのものの両方がありますが、どちらもメリットがありますので、用途に応じて使い分けましょう。
アーステスタ(接地抵抗計)
アーステスタは電圧の基準となるアース(0V)との間にどの程度、抵抗があるかを測定するための計器になります。
使用方法としては2通りあって、電圧のかかるケーブルとの間で測定する場合と接地しているケーブルがちゃんと接地されているかの両方を確認することができます。
電圧がかかるケーブルの場合、電気が地面に漏れていてはいけないため接地抵抗が高くないとダメで、逆に接地しているケーブルの場合は接地抵抗はほぼ0になっているのが望ましいです。
メガー(絶縁抵抗計)
メガーはケーブル間の抵抗を測定するために使用します。
当然ながら本来繋がっていないケーブル同士が繋がってしまっているといけないので実際に電気を通す前にメガーで確認をする必要があります。
絶縁不良などが起こっている場合もこの計器で判断することができるので、定期点検の際にも使用することができます。
まとめ
こういった計測機器を使用して、施工された工事の中で不備がないかなどを確認しております。
それぞれの道具の使い方を一通り用意するのは大変ではありますが、施工管理をする上では必要なものですのでなるべく全て用意するようにしましょう。