電線は建物の神経だ!電線とケーブルについて知ろう

電気工事で使用する電線とは

こんにちは、今回は電気工事で使用する電線についてお話していきたいと思います。

電気を必要な箇所まで届けるのが電気工事のメインの仕事なので、使用する電線はなくてはならないものです。

電線とケーブルの違いを皆さんはご存じでしょうか。

普段生活していると電線の種類などを気にすることはまずありませんが、その詳細についてご紹介していきたいと思います。

電線とは一体何か

電線と一言で言っても、小学校でやった豆電球の針金のような銅線くらいしかイメージにないのではないでしょうか。

それももちろん電線ですので、あながち外れているわけではありませんが、実際には数えきれないくらいの種類があります。

電気設備技術基準では電線は「強電流電気の伝送に使用する電気導体、絶縁物で被覆した電気導体又は絶縁物で被覆した上を保護被覆で保護した電気導体をいう」というように定められています。

つまり、電気を安全に送り届けるためのものということですね。

電線の特徴

電気を説明する際に水に例えるとわかりやすいため、今回もそのようにお話しします。

水を好きなところに送り届けるためには、ホースをつかって必要なところまで管を伸ばせばOKですね?

電線はこのホースの役割をしており、電気を好きなところまで送り届けることができます。

当然ですが、ホースが太くなればなるほど流せる水の量も多くなるので、電線も同じように

太い電線ほど電気をたくさん流すことができます。

ですが、電線は金属でできているため、必要以上に太くすると値段も高く、工事をするにあたっても手間がかかってしまうため、適切なものを使用する必要があるのです。

電線の材質

電気を流すためのものですので一番重要になってくるのが、使用する金属の導電率ということになります。

導電率は高い順に「Ag(銀)>Cu(銅)>Au(金)>Al(アルミ)・・・以下省略」となっています。

金や銀は非常に値段が高く使用することができませんので、コストとパフォーマンスの都合で電線には基本的に銅が使用されています。

ですが、鉄塔などで使用する特別高圧電線についてはかなりの長距離を伸ばす必要がありますので、導電率と軽さを兼ね備えたアルミを使用しています。

電線とケーブルの違いについて

電線とケーブルというのは、違いを知っている方は少ないのではないでしょうか。

どちらも電気を流すためのものですが、この二つの間にははっきりとした違いがあるのです。

電線の特徴

電線というと電気を流す導電体に絶縁被覆を被せただけのものとなっています。

電気が流れた状態であっても、外側から触って感電することはありません。

ですが、この被覆というのは電気が外に漏れないようにするためのものであり耐久性などはなく、簡単に破れたり穴ができてしまったりするものなのです。

そのため電線を使用して工事をする場合、配管やフレキなどでその電線を保護する必要があるのです。

保護をせずに施工すると施工不良としてやり直しをする羽目になりますので、十分注意しましょう。

ケーブルの特徴

ケーブルというのは電線の被覆の外側にさらに電線を保護する被覆を被せたものを示しています。

そのため、ケーブルであれば配管やフレキなどを使用せずにそのままの状態で配線作業をすることができるため施工上とても楽になります。

また、電線は1本ずつバラバラになっているのですが、ケーブルは必要な本数ごとに束になっており、必要に応じて2芯や3芯のものを使い分けて使用することで、施工面がかなり簡略化できるのです。

 

電線とケーブルどっちを使えばいいの?

電線とケーブルの使用割合でいえば、1:9といっても過言ではないくらいケーブルがほとんどです。

その理由としてですが、作業効率を考えるとケーブルを使用する方がトータルとして費用が安いからにつきます。

物自体は電線の方が安いのですが、ケーブルの施工性の良さが重宝されている理由です。

電線を使う場面については、もともと配管などで施工をしなくてはいけない場所などがありますので、そういった場所では電線がとても役に立ちます。

ケーブルと違い被覆がない分、細くなるため1本の配管に入れられる数が多くなり、結果的に配管を使用する量やその作業が少なくなるので、そういったところを狙って電線での施工を行います。

 

単線とより線について

電線やケーブルには単線とより線の二つがあり、用途に応じて使い分けます。

単線は銅線1本のみとなっておりますが、より線は複数の銅線をねじって1本にしているものになります。

単線の方が電気が流れやすいのですが、1本の電線のため太いものは扱えなくなります。

そのため、細い銅線しか使えないのです。

より線はそれぞれの銅線が柔軟に動くため、扱いやすくなっています。

太さのあるケーブルはすべてより線が使用されています。

 

電線、ケーブルまとめ

いかがでしたでしょうか。

単純な電線一つとっても、電気工事としては最重要なものですので検討することはたくさんあります。

電線、ケーブルはコストに直結するためより吟味して選定していくようにしましょう。

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