電気設備の耐用年数はどれくらい?|交換の目安は知っておこう

電気設備にも耐用年数がある

こんにちは、今回の記事では電気工事で施工する設備自体にはどれくらいの耐用年数があるのかといったお話をしていきたいと思います。

私達が普段使っている身の回りのものについては耐用年数と呼ばれる期間が設けられています。

せっかく新築で建物を建築したんだったら、長持ちしてほしいですよね。

電気設備が長持ちさせるためにどのようなことができるか知っておくだけで、大きく違ってきますので、覚えておいて損はないですよ。

耐用年数って何?

まずはじめに耐用年数という言葉について知ってもらいたいと思います。

文字からするとどれくらいの期間壊れずに使い続けることができるのか、というように思う方も多いかもしれません。

ですが、実際の耐用年数についてはそういった意味ではなく経理上の資産として計上するために使う期間となります。

例えばですが、1,000万円の電気設備の耐用年数が5年だった場合、毎年200万円分の価値が減少し、会社の費用として計上されていきます。

同じ価格の設備であったとしても耐用年数が長い場合、毎年の価格の減少が少なくなるので、費用が少なくなるということになります。

つまり法定上の耐用年数というのは実際にどれくらい使えるかどうかとは関係性がないということになるんです。

実際には年々設備は劣化していくので、価値は当然減っていくのですが、耐用年数による価値の減少は毎年一定で減っていくのに対し、通常使用の劣化の進み方は初期の頃の劣化は遅く、後に慣ればなるほど劣化が早くなります。

電気設備の耐用年数は?

電気設備の耐用年数は建物附属設備に該当し、

・蓄電池電源設備は6年

・その他のものは15年

この様になっています。

それぞれについて少し解説しておきましょう。

蓄電池電源設備

蓄電池電源設備は名前の通り、蓄電池ですので停電や災害で電気が止まって困ったときに電気よ供給してくれる設備となります。

あらかじめ電気を蓄電池内に溜めておき、非常時にはそこから電気を使えます。

今回の耐用年数に該当する設備については、蓄電池設備本体もそうですが、使用するときにし必要な整流器や分電盤、付属の電気の配線もこの蓄電池電源設備に該当します。

ですので、通常のケーブルは15年の耐用年数ですが、蓄電池関係のケーブルだけは6年の耐用年数ということが起こってくるのです。

その他の電気設備

その他の電気設備と簡単にまとめられてしまうとどの設備のことを言っているのかはわかりにくいですが、実際のところ設備として見えている物の他にもケーブルであったり、敷設用の設備などもあるためそれら全部を含んでいます。

大きなところでいくと、受変電設備にある変圧器や開閉器、キュービクル全体もそうですし、各所に配置された分電盤なども含んでいます。

非常用の発電機もありますし、建物に取り付けられている照明器具もあるので一つ一つ計上していくと膨大な量になってきますね。

実際の交換時期

上記の通り耐用年数は15年となっているので、その期間が経過するとその電気設備の価値は0円ということで、設備の減価償却としての費用は経理上無くなってきます。

メンテナンスをすることは必要となりますが、それ以外の費用が発生してこないので会社としては長持ちしてくれるととても利益に繋がりやすくなるのでありがたいのです。

それではそれぞれの電気設備の寿命を見ていってみましょう。

受変電設備・キュービクルの寿命

受変電設備であるキュービクルについては20~30年ほど使用していると寿命を迎える設備も出てきます。

それでもキュービクル全体が寿命を迎えるわけではありませんので、一部の設備を交換するだけでも対応は可能だったりします。

そのほうが費用的には安くなるのですが、30年近く時間が経過していると交換の部品や設備なども無くなってきていることも多くあるので、全体を交換するほうが良いと思います。

耐用年数は15年なので、そこを超えたら費用が少なくなるのでこういった設備の交換の積立をしておきましょう。

分電盤

分電盤については交換時期のおすすめは15年ほどですので、耐用年数と同じくらいになってきます。

ですが、こちらもメンテナンスなどの保守をきちんとしておくことで20年くらいまでは長持ちさせることができます。

20年を目標に毎年のメンテナンスを欠かさないようにしましょう。

照明器具

照明器具は耐用年数よりも寿命が早く来る設備になります。

減価償却が残った状態のまま、設備の寿命が来るので次の設備の予算を確保するまでの期間がありません。

物によっては10年以上も持つものももちろんありますので、そういった器具を優先して使うのもいいでしょう。

まとめ

電気設備は交換時期になったらなるべく早めに交換するほうが安全でまちがありませんが、耐用年数という意味では15年となっているので、更新の時期とそのための費用については準備をしておかないといけませんね。

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