電気工事といえば、照明器具
こんにちは、今回は照明器具の取り付けなどに関する工事をご紹介していこうと思います。
一般的な照明というと、天井にあるシーリングというところに家電量販店で買ってきた照明器具をカチッと取り付けたり、電球を交換すればつくようなイメージかと思います。
での実際の電気工事での照明の工事については、そういった簡単に誰でもできるようなことではありません。
その流れについてもお話していきたいと思います。
分電盤から配線していこう
照明器具の電源は分電盤にあるブレーカーから配線を伸ばし、それを照明の点灯区分ごとにスイッチで分けて配線をしていく形になります。
点灯区分とは、スイッチごとにどこの照明が点灯するかを分けたものとなります。
例えば、電源を1本引っ張ってきて、リビング用、ダイニング用、キッチン用にそれぞれスイッチを設けたりする感じですね。
配線の分け方は点灯区分にもよりますが、分電盤にあるブレーカーは20Aであることが多いため、それ以上の電流になりそうな場合、回路を分けることがあります。
企業などの広いオフィスでは、こういったことがよくあることですね。
照明の配線図について
照明の配線図を描く際には、配線の太さにも気を付けておく必要があります。
分電盤から出てくる始めの配線については、その回路についている照明器具すべての電流が流れることになるため、それを考慮して少し太めの配線を使う必要があります。
また、照明器具までの距離が遠い場合、照明器具に行くまでの間に電圧降下をしてしまうこともあるため、その場合も太めの配線を使用するように図面を書いていく必要があります。
配線の方法ですが、分電盤から出発していったん天井内のジョイントボックスという配線を枝分かれしたり繋げたりするボックスまで行きます。
ジョイントボックスとは言いますが、ちゃんとした箱ではなく、接続箇所を保護する程度のカバーみたいなものです。
ジョイントボックスで点灯区分ごとに枝分かれして、それぞれのスイッチへ向かいます。
スイッチでの接続ができたら、いったんジョイントボックスまで帰ってきて、照明器具に繋がっている配線を接続します。
このような経路で各照明器具に電源が供給されていくのです。
照明器具はどんなものがあるの?
照明器具と一言にいいますが、その種類は数多く紹介するにも多くなりすぎてしまいますので、一般的によく見かける照明器具について簡単にご紹介していこうと思います。
蛍光灯
これは皆さんが日ごろ生活していて一番よく見かける照明器具だと思います。
一言に蛍光灯というと細長いものをイメージされるかもしれませんが、実はそれ以外の蛍光灯もたくさんあるのです。
電気工事では何ワットがいくつ付いているか、天井に直付けか、埋め込みのどちらかなどがあります。
例えば、32Wの1灯用であれば、32Wの蛍光灯1本の照明器具でよく見る長細い形をしています。
でも、これが20Wの4灯用であれば正方形の形の中に短い蛍光灯が4本入っているものになります。
また、設置方法についてですが、蛍光灯は天井裏でボルトによって吊るされていることが多く、そのボルトを設置するためには
コンクリートにアンカーと呼ばれる材料で固定できるようにしたりします。
天井に直付けの場合は、天井板からこのボルトだけ出しておく形になります。
天井埋め込みの場合は、天井板を設置する器具の形に合わせて穴をあけて取り付けるのです。
ダウンライト
こちらは天井に埋め込む丸形の照明器具になります。
天井に埋まっていて、電球をつけるようなものをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
小型で使い勝手がいいため、トイレやキッチンなどの狭いエリアの照明でよく使われます。
消費電力も少なめですが、ポイントごとの照明なので点灯区分が小分けにされることが多いです。
ダウンライトはそれほど重量がなく、設置に関しては、天井に穴をあけてそこに引っ掛けるような形で取り付けることが可能です。
施工面でも割と簡単で使いやすいですね。
ブラケットライト
こちらは壁に取り付けるタイプの照明器具になります。
天井に照明がつけにくい階段や天井がない屋外によく使います。
天井に取り付けるタイプと違い壁ですので、ケーブルをどのようにして持っていくかなどを検討しておかないと後から取り返しのつかないことになったりします。
設置方法も壁に器具の重さがかかるので、あまり重い器具を付ける場合はあらかじめ壁を作る際に補強を入れておいてもらう必要があります。
使用する機会は多めですが、事前検討が必要なものになります。
まとめ
メインとなる照明はこれら3点であることが多いですが、照明は建物の見栄えの良さに直接かかわることもあり、さまざまな需要があります。
おしゃれなものや、変わった形、配置の要望など言い出すときりがないくらいでてきます。
設置方法がどうなっているか、どのようにして電源ケーブルをもっていけばいいかなどよく検討してあらゆるものを希望通りに設置することが大切なのです。