金属研磨の仕事は魅力的!研磨の仕事と研磨機の種類をご紹介します!
金属や石の表面を、なめらかでツヤのある表面にするための仕事を知っていますか?特に、ピカピカで美しい金属の光沢は大変魅力的ですよね。今回は、研磨の仕事の内容と研磨機の種類についてご紹介していきます。
研磨の仕事
日常の中で研磨がされているアイテムは非常に多いです。例えば、自動車の部品やスマホ、あるいはスプーンやフォークなどの金属器、宝石など様々なものに用いられています。研磨がされることによって、美しい見た目と触ってなめらかな手触りを作ることができます。
研削と琢磨
研磨といっても、その中では作業が二つに分かれることになります。一つは、『研削(けんさく)』です。これは、対象を削る作業のことです。そしてもう一つが、『琢磨(たくま)』です。これは、表面に光沢を出すための磨きの作業になります。この、削りと磨きの作業を合わせて行っていくことを『研磨』と呼び、あるいはどちらか一方だけの作業も同じように『研磨』と呼ぶようになっています。
研磨する素材は金属だけじゃない!
研磨する対象は何も金属だけではありません。他にも日常の中で使われている物に対して研磨加工は施されています。
金属研磨
金属研磨では、ダイヤモンドを利用して研磨を行なうことが多いです。しかし、素材に鉄が含まれる場合はダイヤモンドとの相性が良くないため、別の手段を用いることがあります。このように、研磨はその素材によって、研磨方法が変わる繊細な作業になります。
宝石研磨
宝石専用の研磨機があります。これを『ファセット』と呼びます。砥粒(とりゅう)と呼ばれる細かな石の粒を研磨機に取り付け、回転する力を利用して表面を研削します。
レンズ研磨
実は、レンズにも研磨加工が施されています。例えば、カメラや顕微鏡などのレンズは表面のカーブの角度や形によって、見え方が変わります。細かい種類があるのです。これを実現するのが、研磨作業です。
こちらの動画は、河野光学レンズ株式会社秋田工場の紹介動画です。動画を観ていくと、レンズの最初の段階では透明度が低く曇りが見られますね。研磨加工をしていくことによって、透明度が高いガラスのような状態になっていきます。この仕上がりは、機械ではなく拡大鏡を用いて人間の目によって品質をチェックしていきます。
研磨加工の種類「人」と「機械」
レンズ研磨の動画が最もわかりやすいと思いますが、研磨する前の段階ではその素材は透明度が低かったり、汚れていたり、でこぼこしていることがあります。それを削り、ツヤを出していくのが研磨作業です。この研磨作業には、人の手で行なうものと機械で行なうものがあります。
「人」による研磨
特に、対象の形が複雑であったり細かい作業が必要だったりする時は、手作業による研磨が行なわれます。さらに、その手作業の中でも使う道具によって、また相性の良い素材が異なります。
砥石(といし)を使う研磨
砥石は実際に使ったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。包丁を研ぐ時によく使いますよね。これも研磨作業の一つとなります。包丁だけでなく、他の刃物や刀までを扱い、刃物の切れ味を向上させる技術となります。
紙やすりを使う研磨
これもまた、日常の中で使う人もいらっしゃるかもしれないですね。紙やすりは誰でも手軽に購入することができる研磨アイテムになります。研磨剤の『粗さ』によって番号が振られており、番号が小さいものの方が粗く、大きいものの方が細かくなっています。木材を研磨する際によく利用される方法です。
布での研磨
これは主に仕上げの段階で、布を利用した琢磨が行われる場合があります。楽器を磨く時などは、特にポリッシャーなどの研磨剤を布につけて磨く時がありますね。あれも研磨の一種にあたります。
機械による研磨
さて、一方で機械を利用した研磨ももちろんあります。様々な大きさやタイプがありますが、今回はその中でもメジャーなものを取り上げてご紹介していきます。
バレル研磨
主に自動車の部品などを磨くときに使う方法で、振動と回転を利用した研磨です。大きな容器の中に加工したい製品と研磨剤を投入し、振動や回転を加えます。これによって、表面を磨いていきます。たくさんの物を一度に研磨することができるので、まとめ磨きに利用されます。
バフ研磨
機械に研磨剤と布をとりつけ、製品を磨く方法です。主にメッキ加工の過程で使われます。特に、製品にツヤを出したい時に利用される方法となります。ちなみにバフと言えば、床磨きをする時にも「バフをかける」という言い方をすることがありますよね。あれもまた研磨の一つです。
電解研磨
なんだか難しそうですが、電解研磨溶液という液体に電流を流すことで研磨する方法です。製品の表面を溶かすことで研磨することができます。特にステンレスやアルミニウムを利用した製品に使われることが多いです。
まとめ
今回は、研磨作業そのものについて少し掘り下げてご紹介しました。これまで研磨について知らなかった方も、少し興味を持っていただけたのではないでしょうか。研磨の仕事に興味を持ったら、次はその仕事に就く際に必要な資格についても知っていきましょう。次回は研磨作業に必要な資格について詳しくご紹介していきます。