特殊化学設備作業者は作業従事のために特別教育の受講が必要!
特殊化学設備ってなに?
特殊化学設備って聞いたことありますか?化学設備というのもなかなか日常生活の中では聞くことが少ないですよね。なんだかちょっと難しそう…。今回は、こうした化学設備に関する作業とその作業に従事するための特別な資格についてご紹介していきます。
化学設備に関して、労働安全衛生法施行令の中では、以下のように定められています。
第九条の三 法第三十一条の二の政令で定める設備は、次のとおりとする。
1 化学設備(別表第 1 に掲げる危険物(火薬類取締法第 2
条第 1 項に規定する火薬類を除く。)を製造し、若しくは取り
扱い、又はシクロヘキサノール、クレオソート油、アニリンそ
の他の引火点が 65 度以上のものを引火点以上の温度で製造し、
若しくは取り扱う設備で、移動式以外のものをいい、アセチレ
ン溶接装置、ガス集合溶接装置及び乾燥設備を除く。第 15 条
第 1 項第 5 号において同じ。)及びその附属設備
2 特定化学設備(別表第 3 第 2 号に掲げる第 2 類物質のう
ち厚生労働省令で定めるもの又は同表第 3 号に掲げる第 3 類物
質を製造し、又は取り扱う設備で、移動式以外のものをいう。
第 15 条第 1 項第 10 号において同じ。)及び付属設備
一 爆発性の物
ニトログリコール、ニトログリセリン、ニトロセルローズその他の爆発性の硝酸エステル類
トリニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸その他の爆発性のニトロ化合物
過酢酸、メチルエチルケトン過酸化物、過酸化ベンゾイルその他の有機過酸化物
アジ化ナトリウムその他の金属のアジ化物
二 発火性の物
金属「リチウム」
金属「カリウム」
金属「ナトリウム」
黄りん
硫化りん
赤りん
セルロイド類
炭化カルシウム(別名カーバイド)
りん化石灰
マグネシウム粉
アルミニウム粉
マグネシウム粉及びアルミニウム粉以外の金属粉
亜二チオン酸ナトリウム(別名ハイドロサルフアイト)
三 酸化性の物
塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸アンモニウムその他の塩素酸塩類
過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸アンモニウムその他の過塩素酸塩類
過酸化カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化バリウムその他の無機過酸化物
硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウムその他の硝酸塩類
亜塩素酸ナトリウムその他の亜塩素酸塩類
次亜塩素酸カルシウムその他の次亜塩素酸塩類
四 引火性の物
エチルエーテル、ガソリン、アセトアルデヒド、酸化プロピレン、二硫化炭素その他の引火点が零下三〇度未満の物
ノルマルヘキサン、エチレンオキシド、アセトン、ベンゼン、メチルエチルケトンその他の引火点が零下三〇度以上零度未満の物
メタノール、エタノール、キシレン、酢酸ノルマル-ペンチル(別名酢酸ノルマル-アミル)その他の引火点が零度以上三〇度未満の物
燈油、軽油、テレビン油、イソペンチルアルコール(別名イソアミルアルコール)、酢酸その他の引火点が三〇度以上六五度未満の物
五 可燃性のガス(水素、アセチレン、エチレン、メタン、エタン、プロパン、ブタンその他の温度一五度、一気圧において気体である可燃性の物をいう。)
これに関して、特殊化学設備とはこの化学設備のうち、発熱反応が行われる反応器等、以上化学反応又はこれに類する異常な事態により爆発、火災等を生ずるおそれのある設備(反応器・蒸留器等)をいいます。こうした危険な化学設備において作業に従事する者はこれに関する特別教育を受けなければならないという規定があります。
特殊化学設備に関わる仕事って?
既に記載した化学物質を取扱う仕事は、化学産業だけではなく多くの産業において導入されています。
特化学設備作業に関わる特別教育について
<学科>
・危険物及び化学反応に関する知識(3時間)
・特殊化学設備、特殊化学設備の配管及び特殊化学設備の附属設備(以下「特殊化学設備等」という。)・の構造に関する知識(3時間)
・特殊化学設備等の取扱いの方法に関する知識(3時間)
・特殊化学設備等の整備及び修理の方法に関する知識(3時間)
・関係法令(1時間)
<実技>
・特殊化学設備等の取扱い(10時間)
・特殊化学設備等の整備及び修理(5時間)
学科7時間、実技15時間の合計22時間の受講で資格の取得が可能です。
有害物質に関わる特別教育
さて、こうした特殊化学設備に関する仕事では、有害物質を扱う場合も少なくありません。一部の有害物質に関わる特別教育は既にご紹介していますので、下記リンクから是非ご覧になってみてください。
様々な業種で活躍!有機溶剤に関わる安全衛生教育と技能講習についてご紹介します
有害物質に関わる、特定化学物質及び四アレキル鉛等作業主任者技能講習とは何か
まだ、ご紹介していない特別教育や技能講習がありますので、そちらについては今後ご紹介していきたいと思います。