照明の位置ってどこにするといいの?照明の配置を決める時の考え方
照明の配置
こんにちは、今回の記事では電気工事で設置する照明器具やの設置基準についてお話していこうと思います。
照明器具は配置によって、明るさが全然違ってきたりします。
こういった不満が後々出ないように、図面作成の段階からどのようにして使うのかを検討しておかないといけませんね。
照明器具の配置を考えよう
照明の明るさを判断する照度
目次
照明器具の配置の仕方については基本的には部屋の明るさ、つまり照度をどれくらいにするかが重要になってきます。
そこで参考にするのが、JIS照度基準というものになります。
その部屋をどういった用途に使うかによってこの照度をどれくらいにすべきなのかが定められております。
照度はlx(ルクス)で数値化されており、その値の大きさによって判断します。
具体例を挙げると
・会社の事務所、会議室などは500lx
・応接室、待合室、食堂などは300lx
・廊下、階段、トイレなどは150lx
といった感じでその部屋の必要に応じて照度が定められています。
この基準をもとに照明器具を選び、配置を決定していくのです。
照明器具もいくつも種類があるので、どの照明をどういった配置にすればより良い照度になるのか検討しなくてはなりません。
天井に合わせて配置していこう
照度を確保できる台数が決まったら、天井の目地に合わせて配置をする必要があります。
天井のボードの配置によっては想定していた台数ではうまく配置できないこともありますので
台数を増やしたりして対応する必要があります。
例えばですが、照明器具5台で規定の明るさを確保できるとわかっても、5台をきれいに配置するのは厳しいです。
6台であれば2行×3列といった配置ができるので、そういう場合は6台にしてしまいます。
配置するのも、長方形の部屋ばかりだと簡単でいいのですが、トイレとか廊下とか形が決まっていないところは
見え方も影響してくるので、自分たちの一存だけでは決めにくいところがあります。
照明器具の配置が決まったら照度計算
配置が決まったら今度は照度計算を行っていきます。
照度計算用のソフトがありますので、それに決定した配置を入力していき照度の計算を行っていきます。
ここで大切になってくる点がいくつかあります。
天井、壁、床の色が何色か
これは、色によって反射率が違うため、同じ照明をつけていても明るさが全然違ってきます。
当然ながら白い部屋が一番明るく、黒い部屋が一番暗くなります。
色でいうと白が明るいのですが、もっと照度を出せるのは壁や床の色はステンレスのような
金属でコーティングされた部屋の明るさがびっくりするほど明るかったのは覚えています。
照度を測定する高さがどこか
明るさを測定する際に、床を基準にして測定するのか
机の上くらいの高さを基準にするのかによって全然違ってきます。
事務所とかであれば、机の上の高さで十分な照度が取れていればいいのですが、基本的な照度は床基準で測定することがほとんどです。
そのほかにもトイレなどは個室の衝立があるので、そういったところも入力を忘れてはいけません。
もっとわかりにくいところであれば、建物完成後に置く家具や設備なども、あらかじめわかるのであれば避けて計算することが理想です。
照度、高さ以外に注意する点
照明器具は使っているうちにいずれ電気が切れてしまうことは避けられません。
そういった場合のことも考慮して照明器具はつけていく必要があります。
高いところでどうしても手が届かないようなところは避ける必要があるということですね。
本当にどうしようもない場所はオートリフターと呼ばれる自動的に昇降することができる装置を付けて
照明がしたまで下りてくる仕組みをあらかじめ設定して置いたりします。
屋外につける照明
電気工事らしくない電気工事
ここまでご紹介した照明はすべて屋内のものばかりだったのですが、照明は外灯として外についていることもありますよね。
こういったものも電気工事では担当することになるのです。
屋外なのでケーブルをもっていくにしても、地中に埋めなくてはなりませんので重機を使って掘削することもあります。
意外かもしれませんが、実はこれも電気工事の区分の土工事なのです。
また、土工事だけでなく外灯のような大きなものを建てる場合、コンクリートで基礎を作ったりもするのですが
こちらも電気工事の一部として扱われています。
照明を設置するのも一苦労ですね。
センサーによる点灯
屋外に照明をつける場合というのは、当然ながら常についているわけではありません。
暗くなったら自動的に照明がつく仕組みを付けるのですが、それにもいくつか種類があります。
主に次の2つが当てはまります。
・照度センサー
・タイマー
照度センサーは名前の通り、周りが暗くなったらONにするセンサーです。
タイマーについてはあらかじめ設定した時間でON、OFFをするものです。
両方を使用して日没の時間を超えて暗くなったら点灯し、夜の指定の時間で消灯するといいった設定をすることができるのです。
まとめ
身の回りの照明は何気なくついているようですが、その一つ一つはきちんと考えられてついているのです。
そういった背景を少しでも知ってもらえればうれしいです。