塩分は設備に影響大
こんにちは、今回の記事では海辺の近くでの工事の場合に気をつけなくてはならない、塩害対策についてお話していきたいと思います。
屋外、屋内問わず電気設備は少しずつ経年劣化していきます。
経年劣化していく条件については設備の設置状況が大きく関わってきますが、その中でも塩分による腐食はきちんと対策をしておかないとすぐに設備が傷んできてしまいます。
傷んだところから更に腐食が進行してしまうため、一気に設備がだめになってしまいます。
そうならないためにもきちんと塩害対策をしておきましょう。
塩害対策が必要な地域
塩害が起こる地域というのは、塩分を含む雨や風等によって腐食やサビが進んでいくのでそういった地域が基本的には塩害対策地域として設定されています。
地域は3つに分けられており
・岩礁隣接地域
直接海水の飛沫があたるところ
・重塩害地域
海岸線から数百m以内
・塩害地域
海岸から2km以内
となっています。
地域によって塩分の届く距離に微妙な差がありますが、それぞれに目安が設けられているのです。
どちらの地域に属するか困ったときには、一つ上のレベルの塩害対策をしておく必要があります。
塩害が発生しやすい場所
塩害が発生しやすい場所というのはおおよそ決まっており次の条件に当てはまるところでは塩害が進みやすくなります。
・屋外
・軒下
・その他、雨水によって塩分が流されない場所
塩害地域にあっても雨は塩分を薄めてくれる働きがあるので比較的、腐食が弱まる傾向があります。
この条件に一番当てはまりやすい電気設備は、屋外に設置されたキュービクルや分電盤などになります。
そういった設備の下はしっかりと塩害対策をしておく必要があるでしょう。
塩害対策の基本
塩害の対策を行う上で実施すべきことというのは、結構限られていて次の3つが挙げられます。
・塩分の遮蔽
・絶縁の強化
・腐食防止の強化
塩分の遮蔽
塩害が起こりやすい条件として挙げている通りですが、屋外など塩分が届きやすいところに設置するほど、塩害の可能性が上がっていきます。
そのため、一番の塩害対策としては設備をできるだけ屋内に設置するというのが単純ですがいいんです。
屋内であっても、外気が自由に出入りする状況ですと、それはそれで塩害が出やすくなるのでそちらも検討が必要です。
どうしても外との出入り口が必要なのであれば、なるべく海から反対方向のところに設けるなどをすることでも、塩害対策としては有効となります。
絶縁の強化
絶縁の強化については一部の設備に限定されますが、節煙部分を強化することで塩害対策ができます。
責任分界点として屋外に設置している高圧気中開閉器(PAS)は塩害対策として内部機器や機器表面の絶縁が強化されている。
その他には耐塩碍子などでは表面にシリコンコンパウンドが塗布されていたりしている
腐食防止の強化
設備の表面の塗装を防錆能力の高い処理を行うことでも塩害対策になります。
それ以外にも塩害に強い素材を使用することでも同様に対策を行うことができます。
使用する材質としてステンレス鋼は耐塩性能が高いと言われていますが、初期コストが高くになります。
でも、耐塩使用の塗装の場合、定期的に再塗装が必要だったりするので、塗装にするとランニングコストが出てきます。
塩害対策例
塩害対策としてよく挙げられる下記の施工の塩害対策例を紹介したいと思います。
分電盤
分電盤類を円が痛い作品にする際には、まず本体をステンレス製もしくは溶融亜鉛めっき板製とする方法があります。
見落とされがちですが、本体だけでなく蝶番やボルトなど一緒になって使われている金属類についても同じ素材を使うことを忘れないでおきましょう。
違った金属同士が触れている状態はそれだけで金属の腐食に繋がりますので、塩害ではありませんが注意が必要です。
分電盤表面には十分な塗装の厚さを確保し塩分による腐食が進行しないように対策しておきましょう。
更に分電盤には換気口があることが多いですが、換気口からも塩分を含んだ空気が入ってくるので、換気口にも塩分を除去するフィルターを向けておきましょう。
配管・ケーブルラック
配管やケーブルラックも分電盤と同様に素材を塩害に強いものにしておく必要があります。
ステンレス鋼か合成樹脂製などもありますが、やはりいちばん多く使われているのは溶融亜鉛めっきを施した材料が多くなっています。
そういった素材を使いつつ、更に耐塩塗装をしておくようにするとより塩害に強くすることができます。
照明
ここでいう照明とは、外灯のことを言います。
外灯では大きな照明のポールの上に証明がついていますが、このポールも他と同じように溶融亜鉛めっきのものを選定するようにしましょう。
照明器具の塩害対策製品は耐塩と重耐塩などもあるのでそれぞれ適したほうを使いましょう。
まとめ
基本的に塩分があると金属は腐食されやすくになります。
更に電気工事では電気も絡んできますのでより、腐食が進行しやすい状況にあります。
跡からでは遅いので、予め塩害の対策については十分行っておきましょう。