水道だけじゃない!幅広い管工事のプロフェッショナル、管工事施工管理技士とは!
管工事施工管理技士ってなに?
目次
以前、水道工事に関する資格についてご紹介したときに、「管工事施工技士」について、別記事でご説明するというお話しをしました。今回は、その「管工事施工技士」について詳しくご紹介していきます。
管工事施工管理技士とは
管工事施工管理技士とは、施工管理技士と呼ばれる国家資格の内の一つです。国土交通省が管轄となっています。管工事のプロフェッショナルで、施工計画を作成し、工程管理・品質管理・安全管理等の業務を行なうのが仕事です。
管工事施工管理技士は、1級と2級に区分されており、それぞれの特徴があります。
<1級管工事施工管理技士>
特定建設業の営業所における専任の技術者や、工事現場の主任技術者、監理技術者になることができる資格。ただし、監理技術者であり続けるためには、資格の更新が必要となる。
<2級管工事施工管理技士>
一般建設業の営業所の専任技術者や、工事現場の主任技術者になることができる。
水道工事の記事の中でご紹介した資格ですが、実は「管工事」に含まれる工事に関するプロフェッショナルとなり、水道工事以外の現場でも活躍することのできる資格となっています。その範囲は、受験資格のところで出てくる「実務経験として認められる業務」を参考にしてください。
管工事施工技士の受験資格
<1級管工事施工管理技士>
受験資格として、実務経験が必要となります。この実務経験として認められる業務が以下の通りです。
・冷暖房設備工事
・冷凍冷蔵設備工事
・空気調和設備工事
・換気設備工事
・給排水、給湯設備工事
・厨房設備工事
・衛生器具設備工事
・浄化槽設備工事
・ガス管配管設備工事
・管内更正工事
・消化設備工事
・配水支管設備工事
・下水道配管工事
この業務を、それぞれの学歴や資格に応じた実務経験年数積むことが必要となります。ちなみに、学歴や資格に応じた実務経験年数については下記を参考にしてください。
<学歴>
大学・専門学校「高度専門士」…指定学科 卒業後3年以上/指定学科外 卒業後4年6ヶ月以上
短大・高専・専門学校「専門士」…指定学科 卒業後5年以上/指定学科外 卒業後7年6ヶ月以上
高専・専門学校(専門士以外)…指定学科 卒業後10年以上/指定学科外 卒業後11年6ヶ月以上
その他…卒業後15年以上
<資格>
2級管工事施工管理技士の取得者…合格後5年以上
1級管工事施工管理技士の実務経験年数は、2級管工事管理技士のそれと比べると長くなっています。このため、ある程度の年齢を重ねなければ受けることが難しくなっています。ですから、この試験を受ける人たちは、基本的に2級を取ってから1級を受けるというようになっています。それでは、2級の受験資格も見ていきましょう。
<2級管工事施工管理技士>
実務経験として認められる業務は、1級とほぼ同じとなっていますので、そちらを参考にしてください。2級管工事施工管理技士は、3つの種類の受け方があります。
①学科試験のみ
②実地試験のみ
③学科、実地試験両方
これらの種類に応じて、受験資格が異なりますので、下記を参考にしてください。
①学科試験のみ受験の場合
受験年度の年齢が17歳以上
②実地試験のみの受験の場合
前年度の2級管工事施工管理技士の学科試験合格者
2年前までの学科試験合格者
③学科、実地試験を両方受験する場合
大学・専門学校「高度専門士」…指定学科 卒業後1年以上/指定学科外 卒業後1年6ヶ月以上
短大・高専・専門学校「専門士」…指定学科 卒業後2年以上/指定学科外 卒業後3
高専・専門学校(専門士以外)…指定学科 卒業後3年以上/指定学科外 卒業後4年6ヶ月以上
その他…卒業後8年以上
管工事施工技士の試験内容
管工事成功技士の試験は、1級と2級で分かれています。それぞれの試験の内容を見ていきましょう。
<1級管工事施工管理技士>
学科試験 ※()内は問題数
・原論(10)
・電気工学(2)
・建築学(2)
・空調、衛生(23)
・設備(5)
・設計図書(2)
・施工管理法(17)
・関係法規(12)
実地試験
・設備全般(施工要領図、空調、衛生)
・工程管理(ネットワーク工程表)
・法規
・施工経験記述
<2級管工事施工管理技士>
学科試験※()内は問題数
・原論(4)
・電気工学(1)
・建築学(1)
・空調、衛生(17)
・設備(4)
・設計図書(1)
・施工管理法(14)
・関係法規(10)
実地試験
・設備全般(施工要領図、空調、衛生)
・工程管理(バーチャート工程表)
・法規
・施工経験記述
1級と2級で、問題数がちがうことがわかりますね。また、工程管理の工程表にもちがいがあります。合格基準は、1級・2級共に総得点の60%となっています。
まとめ
今回は、管工事施工管理技士にスポットをあててご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。特に、現在「実務経験として認められる業務」に就かれている方は、こうした資格があることを知って、今後のキャリアの礎にしていって欲しいと思います!