様々な業種で活躍!有機溶剤に関わる安全衛生教育と技能講習についてご紹介します

みなさんは、有機溶剤と聞いてどんなものを思い浮かべますか?有機溶剤ってなんだろう?と聞き馴染みがないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。実はこの有機溶剤を扱う業種は結構たくさんあるのです。そこで、今回はそういった有機溶剤を扱う業種の紹介と合わせて、特別な資格についてもご説明していきます!

 

有機溶剤ってなに?

有機溶剤について確認していきます。知っているという方は読み飛ばしていってくださいね。有機溶剤とは、簡単に言うと他の物質を溶かしてしまう性質を持つ有機化合物のことです。揮発性が高いという特徴があり、これを作業者が吸収してしまうと、健康被害をもたらす恐れがあります。また、油脂に溶けるという性質から、皮膚からも吸収されてしまいます。この物質を溶かすという性質を利用して、油・ロウ・樹脂・ゴム・塗料など、通常水に溶けないもの溶かすなどの作業に用います。

以下でご紹介する有機溶剤中毒予防規則の中で、有機溶剤は第1種から第3種に区分されます。日常生活で馴染みのある有機溶剤としては、第三種のガソリンや第二種のメタノールなのでしょうか。規制対象とされているのは、500以上存在する有機溶剤のうち、より危険性の高い54種類とされています。

 

有機溶剤中毒予防規則

有機溶剤による健康被害を防止するために、有機溶剤中毒予防規則が設けられています。この中で、有機溶剤を5wt%以上含有すると、規制の対象となります。また、有機溶剤を使用した業務を行う場合には、以下のことが義務付けられています。

 

・定期特殊健康診断

・局所排気装置の設置

・作業環境の定期的な管理

・有機溶剤作業主任者の設置

 

有機溶剤を扱う業種って?

有機溶剤を扱う業務として、有機溶剤中毒予防規則には1~12の定義がありますが、これを一部抜粋して簡単にご紹介していきます。

 

・シンナーやラッカーなどの塗料を販売する業務。

・シンナーやラッカーなどの塗料を使用する塗装などの業務。

・有機溶剤を扱うクリーニング業務。

・有機溶剤含有物を使用する印刷業務。

・有機溶剤を利用して行う文字の書き込みや描画などの業務

 

まだまだありますが、いかがでしょうか。簡単に言うと、塗装業やクリーニング業、印刷業や製造業などのあらゆる業種に関わる業務で有機溶剤を扱う場面があるということです。

 

有機溶剤中毒ってなに

有機溶剤がもたらす健康被害について確認しておきましょう。先述した業種における業務で、有機溶剤の扱い方を間違えると、こうした症状に見舞われることが予想されます。

 

<揮発した高濃度の有機溶剤を吸入した場合>

中枢神経が刺激されて、急性中毒が起こります。症状としては、頭痛・めまい・おう吐・意識障害などです。タンクやトンネルなど、密閉された空間での有機溶剤の使用で起きやすくなっており、死亡には至らなくても後遺症が残ることが多いとされています。

 

<低濃度の有機溶剤を長期間にわたって吸入した場合>

慢性中毒が起こります。症状としては、倦怠感・頭痛・めまいなど急性中毒と同じ症状のほか、場合によっては肝臓や腎臓の機能障害や貧血、目や鼻腔の炎症なども生じることがあります。また、長期間の蓄積によって、精神障害などを引き起こすこともあります。

 

これらの中毒症状が発症しやすい業種としては、塗装業やメッキ加工業、印刷業や金属・造船関連業などが挙げられます。

 

こうした作業の中での健康被害を防ぐためにも、有機溶剤の使用に関しては専門的な知識が必要となります。そこで、有機溶剤を扱う業務に従事する場合は安全衛生教育を受けることが義務づけられてます。

 

有機溶剤取扱業務従事者安全衛生教育の内容について

 

<学科>

・有機溶剤による疾病及び健康管理(1時間)

・作業環境管理(2時間)

・保護具の使用方法(1時間)

・関係法令(0.5時間)

 

この安全衛生教育については、学科が4.5時間程度で実技の講習はありません。費用は1万円を切る程度で、時間的にも費用的にも負担の少ない講習となっています。

 

有機溶剤作業主任者技能講習

先程ご説明した有機溶剤中毒予防規則の中で、作業主任者の設置が義務付けられていました。作業主任者になるためには、技能講習を受講し修了試験に合格する必要があります。

 

<学科>

・有機溶剤による疾病及び健康管理(4時間)

・作業環境管理(4時間)

・保護具の使用方法(2時間)

・関係法令(2時間)

 

科目としては、安全衛生教育と同じですが内容としては主任者としてより深い専門知識を身に付けることができるような内容となっています。このため、受講時間は12時間となりこれを受講した後には修了試験を受けることになります。費用は12000円程度となっています。

まとめ

有機溶剤は実は、私たちの生活や生活に関わる業務の中でたくさん利用されているということともに、扱い方を間違えれば重大な健康被害をもたらすことがあります。そうした労働災害を防ぐためにも、専門的な知識を身に付ける必要があります。

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