既設の工事は気を使うところがいっぱい
こんにちは、今回の記事では既設の建物で修繕などの工事を行ったり、住宅のリフォームなどをする際のポイントについてお話していきたいと思います。
新築工事と比べて既設の工事には違いか結構あります。
新築工事になれていても、既設の工事で準備不足があると想定していなかったトラブルが起きることがあります。
既設の工事の特徴をあらかじめ理解しておき、トラブルなく工事が終えられるようにして行きましょう。
既設工事の特徴
新築工事は最初から建てていくので何もない状態から施工をしていくことから工事の内容の全ては自分で図面を書いたとおりになっていきます。
しかし、既設の工事となるとすでに出来上がっている建物の状態から手を加えることになりますので、蓋を開けてみないとわからないような状態だということもよくあります。
実際に改修工事等で現地を見に行ってみると、事前にもらっている図面と違った内容に施工されてしまっていることもあったりして、対応に困ることがあります。
そうした既設工事での対応については新築工事よりも制約がたくさんありますので、それらの特徴を見ていってみましょう。
時間の制約
まず既設の工事で一番の制約となるのが時間の制約になります。
新築工事であれば、工事の中でトラブルがあっても工期全体でみて終わらせることができれば問題ありません。
ですが、既設の工事ではその建物を使用している方が既におられます。
そこには既設の建物を使って営業をされていることもありますので、営業を妨げないようにして作業をしてほしいとの要望が出てきて当然ですね。
そうなってくると作業の時間が夜間の何時~何時といった感じで制限されてしまいます。
その間に作業の準備をして、作業を進めて、時間が来るまでにすべて片付けてしまわないといけないこともよくありますので、作業の進みは新築工事のようにスムーズには行きません。
それでいて工事の期間は短いので、何かのトラブルが合っても短期間の間に対応策を考えて、施主に相談し許可をもらってやり遂げる必要がありますので、焦ることも多くなります。
事前の準備だけでなく、その場での対応能力が必要となるのが既設の工事の特徴と言えるでしょう。
施工の制限
新築工事では一から作っている関係上、自分たちが工事したいように施工を進めることができます。
ですが、改修工事で既設の建物に何かを追加したり、やり直したりする場合は既にできている状態に手を加えることになります。
既にできてしまっている建物では手を加えることのできる内容に制限が加わってきます。
建物という箱が出来上がってしまっているので、そこに手を加えて大きくすることはできません。
ですので、何か別の設備を追加で取り付けるときでも、現在の天井内や壁のスペースを利用して設置しなくてはいけません。
その際に壁の位置などを変更して延床面積を変えてしまうと、その都度、届け出をしなくてはいけなくなりますので、できるだけそうならないように今ある建物の状態を変更しない工事をすることが多いです。
どうしても無理な場合は、施主と相談ですね。
また、建物の骨となる躯体と呼ばれるところについては手を加えてはいけないことになっています。
建物の構造体となるところですので、その部分に穴を開けたりすると強度が足りなくなってしまいます。
しかし、電気工事となると配線をなんとかして現地に持っていく必要があります。
この躯体に手を加えられない状態で、現地に配線を持っていく手段がないときにはどのようにして施工するか悩むことが多くなります。
そうした既にあるものを変えられないというのも、既設工事ならではですね。
停電エリアの制限
既設の工事を行うときに気を使う点として、停電してしまうことで設備が止まってしまうというところもあります。
皆さんの家でも停電で電力が止まってしまうと困るものもあると思います。
建物の中でも電源が止まってしまうと大切なデータが無くなってしまう、人命に関わるなどの設備を保有している建物もあったりするので、電力を止めるわけにいかないという工事があるのも既設工事の特徴になります。
停電をさせないように事前に発電機を用意したり、建物に備わっている発電設備を使用して電力を供給するなどして停電を防ぎつつ作業をすることになります。
しかも発電機を使用するのであれば、更に時間の制約も厳しくなるので、時間内にすべての作業を終えないといけないプレッシャーとも戦い続けることになります。
事前に発電機などの燃料は追加分も含めて用意しておいて、万が一のときに備えておきましょう。
既設工事のまとめ
既設の工事では新築と違い、様々な点で制約が出てきてしまいます。
新築と違って既にその建物を使用している人たちがいるので、そこに迷惑をかけるわけにはいかないというプレッシャーの中、作業をすることになります。
新築よりも難易度の高い工事になりますので、注意して作業の計画を立てましょう。