接地工事で電気を大地に逃がそう|接地は安全のためには大事

接地工事によって電気は大地に流れる

こんにちは、今回の記事では電気工事における接地工事がどのくらい大切なのかをお話していきたいと思います。

接地工事というのは字の通り地面に接するということを示しています。

不意に電気がどこかに溜まってしまっている状態を作らないように、様々なところで電気を逃がすための接地工事をすることが定められています。

接地工事にをする上でどのようなことを知っておいたほうが良いかなど、今回の記事では書いていきたいと思います。

接地工事とは

接地工事を行って大地と接続することで、接地されている回路については0Vを示すこととなり安定した電圧を保つことができる用意なります。

強電における接地というと感電防止など安全を意識した設備ではあるが、弱電関係では機器の電圧を安定させるためにきちんと0Vを取るため行ったりするものでもあります。

もし強電から漏電してしまっている場合、電気機器の外箱に電気が帯電している状況になってしまうため、その外箱を触ってしまうと感電してしまいますので、接地しておくことでそういった危険性を少なくすることができます。

通信機器などの電子機器類は接地工事がされていないと本体以外からくる電磁波やノイズなどの影響を受けてしまいます。

そういった影響を受けにくくするために接地工事を行うのです。

弱電関係の場合はあまり感電などの危険性を気にしなくてもいいので、あくまでも保守の面で必要ということですね。

接地は通称アースということが多く、家庭用の電気機器でも必要なものも結構な数ありますので、聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。

接地工事の種類

接地工事にはいくつか種類があります。

使用する物によってどの接地をしなくては行けないか定められていて、その基準に従って工事を行っていく必要があります。

接地工事の種類は下記のとおりです。

A種接地工事

A種接地工事では接地抵抗値10Ω以下を求められます。

高圧や特別高圧などを使用している電気機器に関する接地工事はこのA種接地工事が該当します。

高電圧以上の電圧で災害が起こるとほとんどの場合で致命傷になるため、接地工事の中でも一番厳しいA種接地工事を取ることになっています。

接地抵抗を極力少なくすることで人体に流れる電流を限りなく少なくできるので、接地抵抗値はとても重要な値となります。

B種接地工事

B種接地工事は低圧の電気回路と高圧の電気回路など電圧の差があるところ同士で接触した場合に低圧側の電圧を上昇させないために行う接地です。

B種接地工事で確保しなくては行けない抵抗値は状況によって変化します。

必要となる接地抵抗値は100Ωほどの場合もあれば、20Ω程度と小さい場合もあるのでその条件については予めよく確認しておく必要があるでしょう。

C種接地工事

C種接地工事は300Vを超える低圧電気回路に接続される機器に施される接地工事です。

300V以上となると100Vや200Vの機器よりも更に危険性が高いためA種と同様の10Ωの接地工事を行う必要があります。

A種と違い緩和措置があり、「低圧電路において、電路に地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設する場合は500Ω以下でよい」という文言もあるので、若干ながらA種よりも基準はゆるくなります。

D種接地工事

D種接地工事は住宅などで使用されている接地工事で基準としては100Ωを確保することが規定されています。

条件として一番軽微な接地工事であるため、比較的簡単に作業ができます。

A~C種の接地工事が同じ建物である場合は、その接地工事の部分と共用にすることもできます。

接地工事のやり方

接地工事を行うためには大地に電気を逃がすための銅の部材を地面に埋め込む必要があります。

接地極に使用する銅板や銅棒を基礎工事をしているときなどに一緒に入り込んで埋め込んで接地抵抗を計っておきましょう。

あとはその接地極とつなげた動線を地上に出しておいて建物内部に引き込んで接続するだけで完成です。

この接地抵抗についてですが、A種などの10Ω以下の接地工事となるとなかなかに抵抗が下がらずに苦労することがあります。

地面に杭を打ったり、銅板を埋め込んだとしても、その土地の土の質次第で抵抗がなかなか落ちないこともありますのでそのときは落ちきるまで、いくつも接地極を用意しなくてはいけませんのでけっこう大変です。

接地工事のまとめ

接地工事は電気を直接流す電気回路とは違いますが、電気設備の中でも大切な設備ではあります。

接地工事がきちんとされていないと行き場を失った電気はたまり続け、ふとしたときに触れた人に向かってきてしまいます。

そういった状況はとても危険です。

安全面を考慮するときに電気を安定して逃してくれる接地工事はなくてはならないものとなります。

電気を安心して使っていくにはこの接地工事というのは外せないものだと覚えておいてもらいたいと思います。

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