建物には火災報知器の設置は義務!こんなものまで電気設備?

火災報知器の設置も電気工事

こんにちは、今回の記事では電気設備工事とあまり知られていない、火災報知機の設置についてお話していこうと思います。

火災報知器については皆さんどのようなものか、知っておられる方も多いと思います。

火事が起こった時に、煙や炎、ガスなどを検知して警報を鳴らす、もしくは消防署に直接通報してくれたりします。

実はその他にも機能があったりするので、意外と複雑な設備だったりします。

火災報知器を設置についての規則

火災報知器、正確には自動火災報知設備といわれ、通称、自火報と現場では省略していうことが多いです。

火事というのは昔から大きな災害として認識されており、火災報知機についてはとても厳密に設置の規定が設けられております。

施工の図面に関しては、図面を変更するたびに消防署に届け出をする必要もあり、工事中でなくては見えない場所にあるようなものは、必ず施工写真の提示を求められます。

大きな現場になってくると、2週間に1回現場に来られて、消防設備の施工状況を確認されるのです。

工場などになってくると、天井までの高さが15m以上になることもあり、そういったところの確認は計画的に確認をしていってもらわなければなりません。

ちなみにこの消防の検査ですが、建物の検査の中では建築基準監督所の検査と並び、最重要な検査となっています。

この検査に合格しないと、せっかく作った建物であっても正式に建物として認可されないことになっていますので、消防検査は設備系の検査で最重要となっています。

火災報知設備をつけるところ

火災報知機を取りついける場所については、非常に細かく設定がされておりお話していくと長くなるのですが

とりあえず初めに考えていくところは図面上でどこにどれだけ必要かを確認していく作業になります。

必要なところとしては、各部屋ごとであったり、天井裏であったりがメインになってきます。

各部屋に設置する場合

照明器具や空調設備、換気口、音響設備などの配置を考慮して空いているところに設置するのですが、

・空調から1.5mは離れたところに設置しなくてはならない

・部屋が狭い場合は換気口の近く

・換気口もだめなら出入り口付近

といった感じに設置基準があります。

また、広い部屋になってくると、設置する感知器によって何平方メートルカバーできるかの上限が定められており広さに応じて個数を増やす必要があります。

建築上で設定している防火区画や排煙区画などにもかかわってきますので、そういったところも気にしつつ設置をしていきます。

天井裏の場合

天井裏に設置する場合に気にするべきところは、梁の大きさになってきます。

部屋の場合は天井が平らなので、煙が発生したときも流れやすいのですが、天井裏は梁などがありとてもデコボコしているため、煙が一部に溜まり流れないことがあるのです。

そうすると感知器が煙を検知できないこともあるため、配置については注意が必要です。

大きな目安としては60cm以上の梁の場合は完全に別のエリアとして扱いますので、それぞれの場所に感知器を付ける必要があります。

そうなると非常に細かいところも出てきたりするのですが、とても狭いエリアは煙もすぐいっぱいになってあふれてくるので、設置しなくてもいい決まりがあります。

狭いエリアの設置免除については、天井裏だけでなく各部屋でも同じで狭い部屋は設置をしなくてもよくなるのです。

天井裏の火災報知器でもう一つ大切なところは、建物が出来上がってもあとから点検、交換などができるようにしておくというところです。

そのため、天井裏の感知器の下には必ず点検口を設けておかなくてはならないのです。

感知器の種類

感知器の種類については大きく分けて

・熱を感知するもの

・煙を感知するもの

・炎を感知するもの

の3つに分けられます。

熱による感知器は温度の変化が発生すると、内部の電極が繋がり警報を出す仕組みとなっています。

煙による感知器は内部で光を送信するところと、受信するところがあり、その間に煙が入ってくると光を受信できなくなりますので、警報を出す仕組みとなっています。

炎による感知器は炎から発生する紫外線や赤外線を検出しており、その変化の度合いが一定以上になると警報を出す仕組みとなっています。

これら3つはそれぞれ特徴がありますので、部屋の用途によってどれを使用するかが選定されます。

一番多く使われているのは、煙を感知するタイプではないかと思います。

検出できるエリアが広く汎用性が高いと私は思っています。

感知器が警報を出すとどうなる?

感知器が異常を見つけ、警報を出すと警備室などに警報として出てきます。

その警報を見た警備の方が実際に現地に異常がないか確認するのです。

これは軽微な警報に当たるのですが、もっと重大な警報になってくると防火シャッター、扉などが閉まり

構内アナウンスで呼びかけが行われるのです。

このアナウンスにもレベルがあり、女性の声のアナウンスだったらまだ軽微ですが、男性の声のアナウンスは緊急のものですので、なったらすぐに逃げましょう。

まとめ

あまり目立ちませんが、自火報設備は人の命に関わる設備ですので、とても重要なものです。

誤報などで驚いたりすることもありますが、警報が鳴ったら必ず対処するようにはしてください。

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