廃棄物処理施設作業従事者ってどんな仕事?取得が必要な特別な資格についてご紹介します!

みなさんは廃棄物処理の仕事はどのようなものかわかりますか?一般的には、家庭用のゴミを回収する仕事のイメージが強いかもしれません。しかし、実は多くの危険を伴うこの仕事に従事するためには、特別な資格が必要です。今回は、廃棄物処理施設での仕事についてと取得が必要な資格について、詳しくご紹介していきます!

 

廃棄物とは何か

廃棄物といえば、そりゃごみでしょ!と思うかもしれませんが、これにも実はしっかりとした定義があります。環境省の通知では、「占有者が自ら、利用し、又は他人に有償で売却することができないために不要になった物」を指しています。また、廃棄物は、大まかに産業廃棄物と一般廃棄物に分けることができます。基本的には、一般的なごみ・粗大ごみ・燃え殻・汚泥・ふん尿・廃油・廃酸・廃アルカリ・動物の死体その他の汚物、不要物が廃棄物と見なされます。

 

廃棄物処理施設とは

簡単に言うとゴミ処理場のことを指します。これも、実は区分があって、廃棄物の処理及び清掃に関する法律によって、その区分が示されています。ちなみに、この区分の中で一般廃棄物処理施設とされるものは、以下の条件に当てはまる施設です。

 

①処理能力が1日に5トン以上のごみ処理施設。

②し尿処理施設

③一般廃棄物の埋め立て処分のための場所であり、その面積が1000㎡以上の場所。

 

これらが、わたしたちが日ごろお世話になっている家庭用のゴミを廃棄してくれている施設です。この他にも、産業廃棄物処理施設というものもあります。

 

廃棄物の処理及び清掃に関する法律

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=345AC0000000137

 

廃棄物処理施設作業従事者の仕事

さて、こうした施設で働く人たちの仕事とは一体どのようなものなのでしょうか。

簡単に挙げていきます。

 

・一般ごみの回収。

・医療関係や企業、学校などの産業廃棄物の回収。

・し尿などの回収。

・仕分けや分別などの作業。

・重機オペレーター。

 

このようにごみを回収するだけでなく、回収したごみを適切に処理するところまでが廃棄物処理作用従事者の仕事となります。ごみの仕分けや分別などは、未経験者でも比較的簡単にできる作業ですが、手作業で仕分けるのが困難な大きなごみなどは重機を使って仕分けていくことになります。この際、重機に関わる資格が必要になる場合があります。また、処理するごみによっては人体に有害な物質を含む場合があります。このため、有害物質を取扱うために特別な資格の取得が必要となる場合があります。

廃棄物処理施設作業従事者が必要な資格

廃棄物処理施設における作業で、下記の業務に携わる場合は特別な資格が必要となります。

 

○廃棄物処理施設において、ばいじん及び焼却灰その他の燃え殻を取扱う業務

○廃棄物処理施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の保守点検等の業務

○廃棄物処理施設に設置された廃棄物焼却炉、集じん機等の解体等の業務及びこれに伴うばいじん及び焼却灰その他の燃え殻を取扱う業務

 

廃棄物の焼却施設に関する特別教育

こちらの記事で詳しくご紹介しています!

ダイオキシンを扱う仕事って?ダイオキシン対策のための作業従事者特別教育に注目!

ごみの埋め立て地が問題!

さて、ごみと言えば環境問題と密接に関わってきますね。みなさん学校などで学ばれたのではないでしょうか。月日は流れ、現在、ごみ問題はどうなっているのでしょうか。

最近では、コンビニやスーパーで出る過剰な食品廃棄物が大きな問題となりましたね。恵方巻を作り過ぎて結局捨てる、というようなことが頻発していました。そこで、コンビニやスーパーは食品廃棄物の量を減らすために、受注生産以外の生産量を減らすなどの対策を取りました。これもまた、ごみの問題の一つです。

わたしたちは毎日ごみを出す生活をしていますが、普通に暮らしていて「ごみを減らさなければ!」と感じるような出来事が、このような例を除いてなかなか身近にはありません。しかし、ごみの問題は着々と積み重なっています。

ごみの埋立場には寿命があることをご存知ですか?最終的に埋めなければならないごみ(燃やせないものやリサイクルできないものなど)を埋める土地には限度があります。永遠に一か所に埋め立て続けることもできませんので、新しい土地が必要となりますね。また、埋立場を作るためには近隣住民の理解を得る必要があります。こうしたことから、新しい埋立場を作るのはなかなか困難であると言えます。そうこうしている内に、環境省の発表によれば土地を含めてあと20年すれば埋め立てに利用できる土地が無くなってしまうというのです。

実は、ごみ処理技術の向上やリサイクルの推進などから、徐々にごみの排出量は減ってきています。これにともなって、埋め立て地の限界も延びていってはいます。しかし、限界は必ずやってきます。その日までに、わたしたちができることは「ごみを減らすこと」「不必要なものは買わないこと」「リサイクルできるものはリサイクルすること」などです。こうした一人ひとりの小さな行動の積み重ねが、環境とごみ問題に立ち向かう大きな一手となっていくのです。

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