学生向け!自分に合った建築に関わる資格はどれ?

資格一つ一つの細かい内容についてはお伝えしてきましたが、それぞれの資格がどのような性質を持っているのかということには触れていませんでした。そこで今回は、建築関係の進路を考えている学生さん向けに、建築関係の資格の性質についてお伝えしていこと思います!
最上位は1級建築士
さて、まず建築業界で最上位となる資格は1級建築士です。これをおいて他にありません。実は、1級建築士には、構造設計1級建築士・設備設計1級建築士という2種類があります。これは、耐震偽造の問題を受けて資格をより厳密にしたというものです。これさえ取れば建築業界ならどこでもやっていけます。ただし、1級建築士はやはり難易度が高くなります。そこで、1級建築士とまではいきませんが、2級建築士・木造建築士というのがあります。こちらの資格は比較的に取得しやすくなっています。何が違うかというと、2級建築士や木造建築士は扱える建物の大きさが1級建築士よりも小さくなります。ところが、小さな工務店やリフォーム会社などで働くことを考えると、2級建築士や木造建築士の資格で十分賄えてしまうのです。1級建築士の場合は、住宅だけでなくより大きな商業施設なども手掛けることができるようになるわけです。ですから、こんな風になります。
1級建築士…住宅や商業施設など幅広い建築に携わることができる。
2級建築士・木造建築士…住宅の建築やリフォームなどを中心に建築に携わりたい。
まずはこれが基本となる資格です。しかし1級建築士の資格を持っていれば、結局は2級建築士や木造建築士の内容を網羅することになりますので、1級建築士を目指す人が多いですね。
それぞれの資格に詳細は、以下の記事をご覧ください。
合わせてとっておきたい資格!
さて、上記の基本となる資格の他にも、建築に携わる方たちは複数の資格を持っている場合があります。それが、下記のものです。
・1級施工管理技士
・管理技術者
・インテリアコーディネーター
これらは、基本の資格と合わせて持つことでより効力を発揮すると思っていただけると良いです。特に1級施工管理技士の資格を持っていると現場で管理技術者として働くことができるようになります。特にゼネコンで働きたいと思っている場合は、この資格はかなり重宝されるので、早いうちに取っておきたい資格ですね。ちなみに、建築系の大学を卒業してから実務経験を3年以上積むことで受験要件を満たすことができます。
管理技術者というのは、1級建築士か1級施工管理技士のどちらかの資格を持っていれば、講習を受講して取得が可能な資格です。これは、基本的にすべての構造や規模の建築物の施工管理を請け負うことができるというものです。6000万円以上の建設現場で、工事監理を行う際に重宝される資格です。ちなみに、一級建築士×監理技術者と一級施工管理技士×監理技術者では扱える工事の数が微妙に違っていて、後者の方が多くなっています。ですから、一級施工管理技士を取得してから管理技術者の資格を取得する人が多くなっています。これらの資格は、あくまでゼネコンなどの大きな建設会社で出世を目指す人向けの、持っていた方が有利になる資格です。
一方、インテリアコーディネーターはどうでしょうか。これは国家資格ではないですし、インテリアコーディネーターの仕事をするために、資格は必要ないとまで言われています。インテリアコーディネーターの場合は、建物の建築に直接携わるというよりは、より細かい部分を考えてお客様に近い部分で要望を実現していくことの方が比重が高くなります。部屋の使いやすさ、デザイン、箱の中の詳細を決めていく上で非常に重要な役割を持っています。もちろん、建築士の資格を持っていれば敢えて取る必要はないのですが、特に住宅を中心とした建築に携わりたいと考えている場合は、自身の知識と技量を高めることができるため、取得を目指す人もいます。2級建築士や木造建築士の資格と合わせて取得することで、小さな工務店やリフォーム会社で活躍することができるでしょう。
宅地建物取引士
これはちょっと経路が違いますが、不動産取引を行う際に必要な資格です。将来的に自分で建築系の会社を起こそうと考えている人は、ゆくゆくは必要な資格となります。なぜなら、土地の取引などに必要となるからです。ただ、事前に取得しておくと建築関係の就活では非常に有利になります。もし余裕があれば、取得しておくと良さそうです。この資格は非常に需要が高く、取得者も多いという特徴があります。住宅に関わる法律関係の知識も必要となりますが、難易度もそこまで高くないので、取得を目指すのも良いでしょう。
まとめ
建築関係の会社に進みたい!と考えている学生さん向けに、それぞれの資格の性質をお伝えしました。大きな会社で働きたい!と思う方には、やはり1級建築士がおススメですが、地元の小さな会社で十分と考えている方は、2級建築士や木造建築士の資格を取得して、オプションで色々な資格を取るというのも良いでしょう。