地盤調査はなぜ必要?スウェーデン式サウンディング試験についてご説明します。

地盤調査

建物を建造する上で最も大切なこととも言える地盤について、地盤調査などを行って地盤について調べていきます。地盤がしっかりしているなら、そのまま建物を建てることになりますが、地盤に問題があった場合はどのように対応するのでしょうか?今回は、地盤調査について詳しくご説明していきます。

 

地盤調査はなぜ行うの?

地盤調査をする理由は単純で、そこに建てた建物が地震などによって倒壊したり歪んだりすることを防ぐことです。実はこの地盤調査は法律によって、実施を義務づけられているわけではありません。しかし住宅瑕疵担保履行法という法律があるため、施工会社が地盤調査を行うことが当たり前になっています。

 

<住宅瑕疵(かし)担保履行法>

この法律は、新規住宅を供給する事業者に対して、住宅品質確保法で定められた10年間の住宅瑕疵担保責任の履行を確保するために、同事業者が保証金の供託や保険の加入を義務付けられるものです。この法律は2007年に制定されたもので、これは2005年に発覚した構造計算書偽造問題がきっかけとなりました。

この事件では、建築基準法に定められる耐震基準に満たない建築物が、構造計算書の偽造によって建てられていたことがわかったのです。地震が多い日本で、耐震基準に満たない建物に住めば、当然地震による建物の倒壊によって住民の命が危険にさらされることになります。瑕疵(かし)というのは、傷や欠点のことを指します。今回の場合は、瑕疵があるにも関わらず構造計算書を改ざんして建築を推し進めたという例です。これの場合、当然事業者が建て直しや賠償金を払うことになるだろうと考えられますが、業者が倒産してしまえば瑕疵担保責任を履行する人がいなくなってしまうのです。これでは、購入者や建て主だけが損をすることになりますよね。そこで、事業者が保証金の供託・保険への加入を義務付けられることで、万が一の場合でも購入者や建て主が損をしないように法改正を行ったのです。ちなみに、この法律が施行されてからは「義務」を怠ると事業者は罰せられることになります。供託や保険加入の締結がされない場合や、その届出内容に虚偽があった場合、50万円以下の罰金が科されます。さらに、届出を行わず新たな契約を行った場合は、1年以下の懲役や100万円の以下の罰金、またはその両方を科されることとなります。

さて、この法律は2020年4月に改正されました。瑕疵担保責任という概念から、契約不適合責任という概念へ移り変わったのです。これは単に文言の変更ではありません。建物を購入する側の救済措置の手段が増えるのです。実はこの住宅瑕疵担保履行法をもってしても、「隠れた瑕疵」については損害賠償請求や契約解除はできても修理や代替物の請求や代金減額ができなかったのです。一方で今回の改正によって、建物の修理や代金の厳格請求を行うことができるようになり、合わせて損害賠償請求も行えるというような形になりました。しかも、これまでの「隠れた瑕疵」という概念そのものが変わり、「契約の内容に合致しない場合」は、上記のような請求をすることができるようになるのです。「隠れた瑕疵」という概念が無くなったので、契約書に瑕疵があるかないかで判断することになります。売る側は、細部まで瑕疵を確認して契約書に記載しておかなければ、後で賠償や修理を求められることになってしまうので、注意が必要です。特に、この法律が施行されてからは、瑕疵担保保険に加入するために地盤調査の結果が必要となるため、業者は義務付けられていなくても地盤調査を行っているということなのです。

 

地盤調査って何をするの?

<スウェーデン式サウンディング試験>

さて、前置きが長くなりました、地盤調査とはいったいどのように行うのでしょうか。一戸建ての住宅を建てる場合は、基本的にスウェーデン式サウンディング試験という調査を行います。

こちらの動画を観ると、スウェーデン式サウンディング試験についてわかりますね。

建物の四隅と中央の5か所に対して、このスクリューをねじ込む試験を行っていきます。これによって、地盤の強度を測定していきます。この強度をN値と呼び、この数値が高ければ高いほど地盤が丈夫だということを示します。実はこれ、今でこそ機械で行っていますが、元々は人の力によって行われていた試験です。ですから、試験を行う人の感覚が非常に大切であるという時代があったんですね。

 

<ボーリング調査>

こちらの方が、一般的に聞いたことのある場合が多いのではないでしょうか。これは、地盤を支持層という固いところまで調べる調査のことで、調査範囲が地下何十メートルにもなる場合があります。マンションなどの大きな建物を建てる際にはボーリング調査を行って、地盤の土質や地下水位などについても調べていきます。当然規模が大きくなるので、先ほどのスウェーデン式サウンディング試験に比べて費用が高くなります。

 

まとめ

新築の建築物を建てる時に地盤調査を行うというイメージが強いですが、古い建物や建て替えなどの場合も地盤調査を行っていきます。古いものは地盤調査を行っていない可能性があるからです。適切な調査を行って、安心・安全な建築物を提供することが、事業者に求められているのですね。

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