プレストレストコンクリートとは?コンクリート関連業に資格についてご紹介します!

さて、前回はコンクリート技士とコンクリート診断士という2つの資格についてご紹介しましたが、これ以外にもコンクリート関連業に関わる資格はたくさんあります。今回はそうした資格について詳しくご紹介していきます!

↓前回の記事はコチラ

コンクリートに関わる仕事!コンクリート技士とコンクリート診断士のちがいについてご紹介します!

プレストレストコンクリート技士

こちらは、プレストレストコンクリートの計画・設計・施工および管理に十分な専門的知識を有することと実務経験を証明することのできる資格です。国土交通省によって、技術者資格に登録されていますが、公益社団法人プレストレストコンクリート国学会が実施する認定試験に合格することによって、認定される資格となっています。

 

<プレストレストコンクリートとは>

以前、コンクリートについて詳しくご紹介した時、実はコンクリートは引っ張る力などに弱いという特徴があるとお伝えしました。これに対して、プレストレストコンクリートは予めそうした弱点を緩和するために、PC鋼材というものを使って、元からコンクリートにストレスを与えておく状態にし、施工後に引張応力(引っ張られる力)が働かないように細工しているものになります。これに対して、以前ご紹介したのは、鉄筋や鉄骨を使って強度を上げるというものでしたね。これを鉄筋コンクリートと呼び、RCと略して呼びますが、プレストレストコンクリートはPCと呼ぶことになっています。ただし、建築分野ではこの呼び方が変わるパターンがありまして、これとは他にプレキャストコンクリートというものをPCと呼ぶこともあります。難しいですね。この場合のプレストレストコンクリートはPSなどと呼ばれます。

さて、話は戻りますが、プレストレストコンクリートは、建築部材としても使われますが、よく見られるものでいうと電柱によく使われています。

このようなプレストレストコンクリートは製造過程で、引張強度計算というのを行なわなくてはなりません。元からストレスを掛けるということですから、ストレスを掛け過ぎると当然自壊していましますよね。それが起きない範囲でのストレスを加えるための計算です。実際この計算が間違っていたがゆえに起きた事故というのも起きています。ですから、かなり重要な仕事なのは言うまでもありません。

 

こうした計算に関する知識や技術を含めて、プレストコンクリートに関するプロフェッショナルとして認められる資格がこの、プレストレストコンクリート技士というわけです。

 

RCCM

表記の仕方がこれまでと大きく異なりますが、これも資格の一つです。シビルコンサルティングマネージャと呼ばれる資格になります。業務としては、建設コンサルティングの管理技術者・照査技術者にあたり、建設コンサルと業界では重宝される資格です。この資格は、その中で22の部門に分類されており、この中の「鋼構造及びコンクリート」という部門が、コンクリート関連業に関わってくる資格になります。試験は論文形式が多く、他の資格と比べて対策を十分に行なう必要があります。また、合格率もそれほど高くないので、難関とされています。

 

コンクリート構造診断士

現在、コンクリート構造物は非常に多岐にわたり、住宅だけでなく橋やトンネル、ダムなど大変広い範囲に渡り、また大量に建築されていますよね。当然ですが、人工物ですからこれが劣化する日が必ず来るわけです。これに対して、構造物の劣化の状態を見たり、適切な処置を施すための計画を立てたり、管理をするということは、非常に重要な役割となります。これが、コンクリート構造診断士の業務です。

講習を受けた後、試験に合格することによって資格を取得することができます。さて、以前ご紹介した資格の中で「コンクリート診断士」という資格があったことを覚えていますか?今回ご説明しているコンクリート構造診断士と、コンクリート診断士は別の資格です。まず、主催団体がちがいます。コンクリート診断士が、日本コンクリート工学会による資格だったのに対し、コンクリート構造診断士は公益社団法人プレストレストコンクリート工学会の主催となります。簡単に言うと、

 

コンクリート診断士…一般的なコンクリートに関する診断。

コンクリート構造診断士…プレストレストコンクリートに関する診断。

 

<コンクリート構造診断士受験資格>

資格系

・コンクリート主任技士

・コンクリート技士

・コンクリート診断士

・一級建築士

・技術士(建築部門)

・技術士(農業部門―農業土木)

・土木学会特別上級技術者

・博士号またはPhD

・1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士

 

学歴系

・大学卒業

土木工学・建築学関連の過程を修了した者

コンクリート技術に関する科目を履修した者

かつ、実務経験4年以上必要

・短大、高専卒業

土木工学・建築学関連の過程を修了した者

コンクリート技術に関する科目を履修した者。

かつ実務経験6年以上必要

・工業高校卒業

土木工学・建築学関連の過程を修了した者

コンクリート技術に関する科目を履修した者。

かつ実務経験8年以上必要

・その他学歴の場合は、実務経験10年以上必要

 

となります。

 

まとめ

コンクリートに関する資格だけでも、たくさんあることがわかりましたね。また、一般のコンクリートとプレストレストコンクリートの資格も若干違いがあることがわかりました。コンクリート関連の職業に就きたい場合は、こうした資格を目指してみるのもいいかもしれません。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

  1. 【ウッドショックとは何か?】 ウッドショックとは、木材価格の急激な上昇と供給不足によって引き起こさ…
ページ上部へ戻る