コンクリートに関わる仕事!コンクリート技士とコンクリート診断士のちがいについてご紹介します!
前回、コンクリートについて詳しくご紹介しましたが、今回は予告通り、コンクリートに関わる資格についてご紹介していきます!
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コンクリートって何?建築に欠かせないコンクリートについてご説明します。
コンクリート技士
コンクリート技士は、コンクリート製造や施工などに関する専門的な知識と技術を有することを証明する技術資格です。公益社団法人日本コンクリート工学会が主催する試験に合格することで、この資格を取得することができます。
この資格の上位には、コンクリート主任技師という資格も存在しており、コンクリート技士としては技士と主任技師の2つの資格に分類されることになります。それぞれの業務範囲としては、
コンクリート技士…コンクリートの製造・施工・検査および管理など、日常の技術的業務に直接携わる。
コンクリート主任技士…コンクリートの製造・工事および研究における計画・施工・管理・指導などを実施製造や研究に関わる計画・管理などの業務に携わる。
このようになっており、業務の範囲に違いがあることがわかりますね。
この資格は、実はかなりニーズの高い資格となっていて、持っていると転職や就職に非常に有利となります。受験資格がありますので、ご紹介しておきます。
<コンクリート技士受験資格>
・コンクリート技術関係業務について、3年以上の実務経験を有する者。
・大学もしくは高等専門学校で指定された課程を修め、2年以上の実務経験を有する者
・高等学校で指定された課程を修め、2年以上の実務経験を有する者 など
合格率は毎年、30%に届かない程度なので、合格率が高いという試験ではありませんが、それほど難しい試験ではありません。
コンクリート診断士
こちらの資格も、公益社団法人日本コンクリート工学会が主催する資格ですが、こちらは講習会を受講し、試験を受けることで取得が可能です。コンクリート診断や維持管理に関する知識と技術を有することを証明できる資格になっています。特に、コンクリートの劣化に関する診断技術は、これから先どんどん需要が高まっていきます。このため、この資格を持っている場合は現場でかなり重宝されるでしょう。ちなみに、コンクリート診断士の講習は、コロナの影響を受けてオンラインで受講ができるようになっています。全国どこでも受講が可能となったのはありがたいですね。
受験資格については、かなり細かい区分があるのですが、軽くご紹介しておきます。なお、既にお持ちの資格によっては受講内容が免除される場合がありますので、しっかり調べてくださいね。
<コンクリ―ト診断士受験資格>
資格系
・コンクリート主任技士
・コンクリート技士
・一級建築士
・技術士(建築部門)
・技術士(農業部門―農業土木)
・土木技術者(特別上級・上級・1級)
・RCCM
・コンクリート構造診断士
・1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士
学歴系
・大学、高専の卒業者でコンクリート技術に関する科目を履修した者。(実務経験4年以上必要)
・短大、高専の卒業者でコンクリート技術に関する科目を履修した者。(実務経験6年以上必要)
・高校の当業者で、コンクリート技術に関する科目を履修した者。(実務経験8年以上必要)
ちょっと長くなりましたが、このようになっています。
<講習内容>
講習は全9時間程度となっており、内容は以下の通りです。
・基礎編(5時間程度)
・応用編(4時間程度)
ただし、オンライン受講ですので、自分のペースで章や節を区切って受講することができます。便利ですね!この講習を受けた後の試験は、開催地が限られているので足を運ばなければなりません。また、今年はコロナの影響で2020年7月19日に予定されていた試験の開催が見送られています。延長か中止かはまだきまっていませんので、公式ホームページで試験の開催情報をチェックしておきましょう。
※日本コンクリート工学会の公式HP https://www.jci-net.or.jp/j/exam/shindan/
コンクリート技士と診断士のちがいって?
ご紹介した2つの資格は、どちらも公益社団法人日本コンクリート工学会が主催しているということが共通していますが、その内容のちがいとは一体なんなのでしょうか?
基本的には、以下の点でちがいがあります。
・コンクリート技士…コンクリート構造物の製造や施工に関わる技術者。
・コンクリート診断士…コンクリート構造物の状態の診断や維持管理に関わる技術者
このようなちがいから、活躍できる現場が微妙に異なることがわかると思います。先程ご紹介した通り、コンクリート診断士はコンクリート技士などの資格を有する者が受ける資格になっています。上位資格ということではありませんが、それだけコンクリート技士よりも難関ということになります。このため、合格率も診断士は20%以下となっているという現状があります。
まとめ
今回はコンクリート技士とコンクリート診断士について詳しくご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。実は、コンクリートに関わる資格はまだまだあります!次回は、残りの資格についてご紹介していきますね。