オートリフターでらくらく電球交換|電球が変えられない照明の対処法
オートリフターを使おう
こんにちは、今回はオートリフターと呼ばれる高所に設置される照明器具には欠かせない器具についてご紹介していきたいと思います。
みなさんはオートリフターというものがどういったものか聞いたことはありますでしょうか。
多分、電気工事をやる人でもないとなかなか聞いたことのない器具だと思います。
ですが、これがないと電球を変えられなくなる照明器具がたくさんあって非常に困ります。
設計段階から使用する箇所というのは予め決めておいて、使っていく必要のある器具ですので、知っておいてください。
オートリフターでできること
オートリフターというのは、照明器具用昇降装置というものを指しています。
言葉だけ聞くとそのままなのですが、照明器具を自動で上げ下げできるようにする器具のことを言います。
これが役に立つのは主に高天井の建物の一番上についている照明器具などになります。
みなさんも一度は、あんな高いところの照明器具が切れたらどうやって電球を交換するのだろうと思ったことはないでしょうか。
そういった照明器具には予めこのオートリフターが取り付けられているのです。
オートリフターのスイッチは普段なかなか触れない位置の壁などに取り付けられていて、そのスイッチを押せばオートリフターについているワイヤーが少しずつ伸びていって照明器具がゆっくりと降りてきます。
自分たちのいる高さくらいまで来たら、オートリフターを止めて照明器具の電球を交換できるようになります。
ちなみにこういう高いところについてる照明器具は水銀燈と呼ばれる大きな電球なのですが、消えたばかりの水銀燈は相当熱くなっているので降りてきてもすぐ変えられないこともあります。
オートリフターを取り付ける際の注意点
オートリフターはワイヤーによって照明器具が釣ってある状態ですので、取り付けるときには照明器具の真下に何もない状態でなくてはいけません。
通常の体育館などであれば下になにかあることというのはありませんが、工場の一番上についてるようなところでは、付ける位置によっては途中にダクトや配管などが通ったりするので注意が必要です。
オートリフタ-は照明と一緒なので一番上につけるのですが、何もない状態でそういった配管やダクトを図面で調整するのは意外と難しいので、何度も確認しておくといいでしょう。
オートリフター自体も電気設備ですので、照明器具の電源用のケーブルの他に、オートリフタ用の配線も想定して図面を書いておく必要があります。
オートリフタは電源だけでなくリモコンからの信号用の線もあったりするので、必要なケーブルの本数が足りないと大変なことになります。
非常に高いところの設備をつける際には足場などが作られているのですが、工事の日程の中で足場の解体なども決まっており、限られた時間の中で作業をしなくてはいけない状態でケーブルが足りないなんてことになったら取り返しがつかないことになるのです。
オートリフターには調整も必要
オートリフターはワイヤーが伸びて照明器具が降りてきますが、このワイヤーの長さも微妙に違ったりするのです。
調整自体はできるのですが、ものによっては非常にやりにくくて困ります。
この調整を失敗すると降りてきた照明器具が床に当たるまでワイヤーが伸びたり、場合によってはせっかく降りてきたのに高くて届かなかったりとムラが激しいものなのです。
以前に、学校の大教室のようなところにたくさんのオートリフターがついていたのですが、そのお客様、つまり学校側から全てのオートリフターを同じ高さで止まるように設定してくださいとの要望がありました。
微調整で高すぎたり低すぎたりするくらい、調整が難しいにも関わらず、学校の大教室となるとものすごい数があったので泣きそうになりました。
一つ調整しては下ろしてみて確認してダメだったら再度調整して、を繰り返しながら全部作業を終えたときには日付はとっくに変わっていました。
こういうところは施工管理をしていて非常に辛いところではありますね。
オートリフターにも寿命はあります
そんな高所でも簡単に電球を変えることのできるオートリフターですが、もちろん電気設備ではあるので当然ながら寿命があります。
もちろん電球よりも長持ちしますし、電球が切れたときくらいしか出番がないのでそれほど使うこともないのですが、照明器具からの熱負荷が加わることや湿気、振動、粉塵などの影響を受け、電気部品や駆動部分の劣化が進行してしまうのです。
ちなみにオートリフターが壊れてしまった場合というのは、もうどうにかして足場を組むなりして付けなおすほかありません。
そういった大きな建物を所有されている会社、学校などは修繕費用としてそういったところも気にしなくてはいけませんね。
まとめ
今回は高所の照明器具に必要なオートリフターについてお話してきました。
工事のときには、工事だけでなくその後のメンテナンスなども含めて施工を考えて置かないといけないんですね。
そこまでの配慮ができていなかった場合、いずれやり直しをすることになるのは自分たちになるので、抜かりなく行きましょう。