【最新の建築】ARを建築に利用する最新技術がすごい!

AR建築

建築業界では、たくさんのデジタル技術が活用され、その技術は日々進歩していっています。そうした中で、ARと呼ばれる技術が注目を浴びています。今回は、このARに着目して、建築業界でARがどのように活用されていくのかということをご紹介していきたいと思います。

「ポケモンGO」にも利用されているARとは

ARというのは、Augmented Realityの略称で、日本語では拡張現実と略されます。聞いたことがあるのではないでしょうか。この技術を使って、大変話題になったアプリがあります。ポケモンGOです。あたかも、現実世界にポケモンが現れたかのように感じる、この技術こそがARなのです。わたしたちが日ごろ暮らしている現実世界に実際にある建物や道路が画面の中にも表示され、そしてその中でゲームのキャラクターが登場するという「拡張現実」の技術は、ポケモンGO以外のアプリでも使われています。例えば、カメラで自宅の空きスペースを撮影すると、画面の中でそのスペースに合った家具を探し出して、配置してくれるというアプリなどがあります。これは非常に便利で、そのアプリから商品購入に飛ぶこともできるので、話題となりました。このように、ARはゲームのみならず、インテリアなどにも応用される非常に利便性の高い技術です。これを建築業界に利用しようという動きが盛んになっていきています。

 

ARはどうやって建築業界で活用されるの?

例えば、一戸建ての住宅を建てるとします。進んだ会社だと3Dモデルなどを使って、企画段階の建築物を見たり、それを基に希望を伝えたりということができますね。しかし、こうした会社はまだ一般的でなく、従来通り建築士が図面を引いたものを基に話を進めていくことになります。この時、どうしても建主と建築士の間で認識のズレが生じてしまいます。このため、何度も図面を前に打ち合わせをして、たくさんの時間を割くわけです。ところが、ARの技術を使うと、建主の目の前で建築物の内部を見せたり、修正したりすることが可能になります。これによって、打ち合わせに割く時間を減らすことができる他、模型などを造るコストを削減することができます。

 

 

こちらの動画は、ARを利用した景観のシミュレーションを行なう様子です。これは、実際に橋を架けたらどのように景観が変わるのかを実際に観ることができて大変面白いですね。この動画が投稿されたのは、2012年のことですから、現在ではもっと映像技術もAR技術も進歩しているはずです。

 

ARのメリットはその手軽さ

コストの削減や、作業時間の削減もさることながら、ARのメリットはその手軽さにあります。今や誰でも持っているだろうスマートフォンやタブレットがあれば、ARの技術は誰でも使うことができます。建築用ARアプリは既にダウンロードできるようになっているからです。例えば、「QHOME」というアプリは国内の企業であるQoncept社が無料で提供しているアプリです。これは、ARの技術を用いて実寸大の住宅の3Dモデル内を歩くことができ、その内観の雰囲気を味わうことができます。また、窓を除けば外の景色も楽しむことができるなどの機能も備わっています。これは、ARだけでなくVR技術も応用されているのですが、VRについてはまたの機会に詳しくご説明していきたいと思います。このように、建築現場でARが応用される際には、VRやMRといった他のIT技術と合わせて活用される場合が多いですね。それにしても、建築前に我が家の内観を見ることができるというのは、画期的ではないでしょうか。

 

NECが手掛ける「遠隔業務支援システム」とは

さて、こうしたARやVR技術において、様々な企業が開発・研究に取り組んでいます。今回はその中でも。NECの「遠隔業務支援システム」というものをご紹介していきたいと思います。

このシステムは、実際に建築現場で使える作業者支援ツールとなっています。現地にいない支援者が、遠隔システムを利用することで、映像や音声を共有し現場の業務をアシストすることができるというものです。これのメリットは、支援者や管理者が現地に赴かずとも、「側で」指示・管理をすることができるということです。この時利用するのは、スマートフォンやタブレットではなく、スマートグラスと呼ばれるもので、これがまた非常に画期的なアイテムとなっており、建築業界では注目の的となっています。このシステムを利用してできることは下記の通りです。

 

・作業者と支援者の間で、映像や音声を共有することができる。

・支援者から作業者へ、メッセージや画像を送ることができる。

・作業者の映像を録画し、保存することができる。

・システム管理者権限を持つ場合は、ユーザーの管理やお知らせ。操作のログの確認をすることができます。

 

詳しくは、NECの公式サイトをご覧ください。

https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/arvr/products/construction/

 

こうしたシステムを利用するメリットは、単に支援者の負担軽減だけでなく、現場の作業員のスキル向上を支援し人材育成に寄与できること、また安全管理に関して作業者の監視やフォローができるということなども考えられます。こうした技術を導入することで、安全面への不安なども感じるかもしれませんが、むしろそうした遠隔地からの支援が、現場の安心感を生み出すという面でも、非常に画期的な技術であると考えられます。

 

まとめ

今回は、IT技術の中でも「AR技術」が建築業界でどのように生かされていくかということについてお伝えしました。いかがだったでしょうか。このような技術が既に、導入されていると思うとわくわくしてきませんか?これからの技術の進歩がますます楽しみですね。

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